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리얼 페인
평균 3.7
終映間近と思われる「リアル・ペイン」を観てきました。 ジェシー・アイゼンバーグが監督、脚本を手掛ける注目の2作目。 彼が大切にこだわるアイデンティティーを感じる好きな作品でした。 原題の「A Real Pain」は「本当の痛み」の意味ですが、「困ったヤツ」とか「迷惑なヤツ」の意味もある。 NYで暮らすデヴィッド(ジェシー・アイゼンバーグ)はユダヤ系のアメリカ人。 彼の従兄弟ベンジー(キーラン・カルキン)と久しぶりの再会。 二人は亡くなった祖母の生まれ育ったポーランドの地を訪れるツアーに参加する。 性格の違う二人が共にぶつかりながら過ごす…そんなロードムービーです。 空港で待ち合わせをしているデヴィッドは何度もベンジーに電話をするが返事はない。 いつものようにせっかちに心配する様子がジェシー・アイゼンバーグそのままの雰囲気。 デヴィッドは強迫神経症だがクスリを飲みながら家庭を持ちWeb広告の仕事をしている。 一方のベンジーは無職で自由奔放。 もちろん何かを抱えて生きている感じだが、詳細はわからず。 半年前に睡眠薬の過剰摂取で自殺未遂を起こしている。 常識的で周りに気を使いながら生きているデヴィッドと、何でも感じたままに行動し、騒動を起こしがちのベンジー。 確かにこんな「困ったヤツ」っているな~と観ていたが、ツアーの仲間からベンジーは好かれていく。 ワルシャワ隆起の記念碑の前でポーズをとるベンジーをいさめる常識的なデヴィッド。 不謹慎だと思ったのに他のツアー客も巻き込まれて、撮影係にされるデヴィッドの困り顔。 何度も同じように周りを振り回すベンジーだが人から好かれる魅力もあるのが何とも言えない。 私はデヴィッド寄りの自分だが、ベンジーのような人間を嫌いながら羨ましく思う気持ちがとてもよくわかる。 ルブリンの旧ユダヤ人墓地を訪れた時、ツアーガイドに対して観光目的の数字の羅列に過ぎないガイドに注文をつけるベンジー。 一瞬、ツアーガイドの心象を損ねると思ったが素直に認めるガイドの人間性も良かった。 その後祖母の元生家の玄関先に小石を置いた時、「年寄りがけがをしてしまう…」と向かいの住人に非難されるシーン。 元生家だとしても今暮らしている人がいるという現実、確かにそうだなと思った。 この石を持ち帰ったデヴィッドはNYの家の玄関先にそっと置いたが、ベンジーはこの先どう生きていくのだろうか。 映画の冒頭と終わりのシーン、どちらも空港の雑踏の中で椅子に座るベンジーの姿を映しているが、明らかに変わったとまでは思えなかった。 家族が待っている家に帰るデヴィッドと違ってそのまま空港に残るベンジーが対比となっている。 ベンジーの本当の痛みや生き難さはたとえデヴィッドでも心から理解はできないように思えてしまった。 ベンジーにとって二人のツアー参加は良い時間だったと思うのだけど、鬱傾向の…(時に双極っぽい)ベンジーの痛みは本人しかわからないような気がする。 たとえ「迷惑なヤツ」と思われてしまっても。 キーラン・カルキンの演技は素晴らしかった。 ジェシー・アイゼンバーグの脚本の力も感じられた。 そしてポスターのイラスト…デヴィッドがとてつもない大きなリュックを背負っていて、その上にベンジーが座っている、その絵を見るだけで関係性が伝わってくるイラストがとても秀逸だった。 と言うことで、ジェシー・アイゼンバーグの今後にも期待のできる作品でした。