室蘭の映画である。モルエラニはアイヌ語で坂道を降りたところという意味で室蘭の語源らしい。215分の長尺で途中で休憩が入る。7話の話が繋がるが最初はモノクロで次からカラーとなるがその後モノクロになったりする。室蘭というのは私のイメージでは以前は工業で栄えていたが最近はどこの地方都市と同様にさびれつつある街というものである。この作品では室蘭の美しい風景や場所(青少年科学館や水族館)と地元市民も出演しており室蘭市が応援して出来ているのが良く分かる。個々のエピソードは監督が聞いている実話が元らしいが心に響くものである。7年かかりかつ公開も1年遅れたとの事で亡くなられた大杉漣氏や小松政夫氏が出演しており映画ファンとしては嬉しい。又、香川京子さんも出ている。セリフで説明する事なく進行していくので少し分かりにくいところもあるが「ああそうだったのか。」と思わせる内容で私は面白く観させてもらった。香川京子さんが写真を撮るシーンの桜なんてとても素敵で室蘭の人が羨ましくなった。