東大阪の工場の娘が大空への憧れを実現してゆく過程を描いた朝ドラの秀作です。 ☆第１週 前作の「ちむどんどん」が期待外れだっただけにスタートを注目していましたが、ツカミは快調です。 無理をすると直ぐに熱が上がる舞のために母親(永作博美)の実家(長崎県五島)に転居するまでを描いています。この週では、子育てと工場の経理まで忙殺され疲れ切っている母親を永作博美が繊細な演技で魅せてくれました。そして素晴らしかったのは、祖母を演じた高畑淳子です。駆け落ちした娘永作に対するわだかまりは消えないものの、寡黙な中に娘と孫娘に対する愛情を滲ませる絶妙な表情の演技には、泣きました。素晴らしい作品になりそうな予感がします。 ☆第6週 ヒロインが人力飛行機サークルに入り、パイロットへの憧れを募らせる経過を描いた神週です。 元々鳥人間コンテストが好きだったので、人力飛行機に青春を燃やす若者達の姿に胸が熱くなりっぱなしの週でした。人力飛行機が琵琶湖岸から飛び立つシーンの素晴らしさは近年の日本ドラマの中でも出色です。パイロット役にリアリティをもたらした福原遥の頑張りにも拍手👏 ☆最終週 航空学校で吉川晃司教官が出ている間の高揚感はとても良かったのですが、舞がパイロットを断念し、東大阪の町工場の跡を継いでからは、盛り上がりに欠け、少々退屈していました。しかし空飛ぶ車にシフトしてから、漸く原点回帰したので良かったです。 福原遥の爽やかに癒されました。長い間、お疲れ様でした。