マイノリティを無視し続けてきた社会の問題点（欺瞞）を障害という観点から鋭く描いた映画。 この世は悪意に満ちている。これを見終わった後、誰もが当事者になり、自分の偽善的な思考に辟易する。そこから、セックスや理想の押し付け、美の概念と人権という普遍的な問題点までも抉り出す。 しかし、そこに目を向けると世界を新しく捉え直す事もできるようになるのではとも思わせてくれる。 これは、生涯ベストムービーかも 追記 主人公の最後の選択に対して、我々は何を思うか。これが本作の肝だと思う。 なぜなら、主人公の最後の選択は、シンデレラやトロフィーライフという言葉に含まれている、女性の性的搾取の部分を強調しているように解釈できるからだ。長年、美しい話として解釈されてきたシンデレラ・ストーリーに含まれる性的搾取の構造を、社会が“卑しい”とされている表現で提示することで、我々が受け入れてきていたものが如何に醜い行為であるのかを突きつけているのではと思う。