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“全く共感できないけど、のめり込んでしまう”。冒頭のセリフそのまま、様々な形の“心の拠り所”が交錯しながら、1つのエンドに収束していく様にのめり込んでしまう、狂気サスペンス。 第14回大藪春彦賞受賞、“まほかるブーム”の火付け役となった沼田まほかるの小説の映画化。音楽は『8日目の蝉』('11)の安川午朗。 吉高由里子がまさにハマリ役。狂気的なシーンに、彼女のどこか冷徹な表情が、鬼気迫る要素を増幅させていると思う。 心のよりどころ“ユリゴコロ”を軸に、死をユリゴコロとする美紗子(吉高由里子)、人の死を経験してユリゴコロを失っている洋介(松山ケンイチ)、婚約者の失踪でユリゴコロをなくす亮介(松坂桃李)が、時間軸を交差しながら繋がっていく展開は芸術的。 オナモミ(草むらを進むと服にくっつくアレ)が映画全体を通して象徴的で、心の中にあるトゲの表現や、ラストのキーになるポイントに使われている。特に、美紗子の心が解放される、この映画の大きな転換となるシーンの、山のようなオナモミが印象的。少女の頃から心に棘を内包していた美紗子が、一度は全ての棘を解放して正常となるものの、ラストの現場に見つかる棘が、やはり彼女の内にあった狂気を暗示していたと思う。 場面の転換説明がとても丁寧なので、消化不良にはならない反面、2時間ドラマ的な軽さに繋がっているのが残念。また、ストーリーが自分でも読めたので、分かりやすすぎ、と思う人も多いかも知れない。
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