
雅哉
10 years ago

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평균 3.7
森達也監督は「ドキュメンタリーは嘘をつく。客観的記録ではない」ということに自覚的な人である。キャッチコピーにも「これは、ふたりの物語」とある。監督が興味があるのはあくまで佐村河内夫妻(と猫)の奇妙な生活なのであって、真相がどうだったのかはどうでもいいのだ。人間は物事を分類することから出発し、知的進化を遂げた。光と闇、天国と地獄、善(天使)と悪(悪魔)、真実と嘘。しかし実際には世の中を二元論で説明することは不可能だ。佐村河内守は白と黒の中間、灰色の領域にいる。「衝撃のラスト12分」を経てある人はこう思うだろう。「なんだ、ゴーストライターの新垣隆や週間文春で暴露記事を書いた神山典士らマスコミの言っていることは間違っていた。佐村河内はやはり手話がないと会話が聞こえていないし、実際はキーボードが弾けて作曲も出来るんじゃないか!」しかし一方、こういう感想を抱く人も必ずいる筈だ。「佐村河内守は第2のゴーストライターと組んで、再び我々を騙そうとしているのではないか!?」だから最後に監督が彼に投げかける問いが効くのである。なお、エンドクレジットに【音楽:佐村河内守】の記載はない。(以上、敬称は略させて頂きました)