オンライン社会で生きる現代の男と女。 そして子ども達を描いた群像劇です。 何組かの夫婦やその子ども達が出てきますがネット上でしか繋がれない関係やネットしか本音が言えないと言うのもリアルな今を表していました。 娘をスターにするためにサイトを作ってマネージメントしながら行き着くところは娘の画像を売買するとか。 子どもを守るために娘のPCやスマホを全てチェックする母はGPS追跡したりチャットログを印刷したり。 もう、これは病んでいるレベルですから‼ 子どもの成長には秘密を持てることが大切なのに。 その他でもレス気味の夫婦が出会い系で浮気するなどetc。 そんな中で母親に捨てられた(？)ティムのエピソードは好きでした。 アメフト部の花形選手だったティムは母が別の男性との暮らしを選び、ネット上で幸せな画像を公開していて……でもティムはブロックされてしまう。 母親に監視されてる少女ブランディーとティムがスマホだけでなく実際に会って話をして親しくなり気持ちを支え合う関係はとても良かったです。 自転車で会いに行くシーンなんて胸キュンですよ。 しょうもない大人が多い中、この二人のピュアな気持ちには救われました。 ティムを演じるのはアンセル・エルゴート。 最近では「ベイビー・ドライバー」で気に入りましたが今作品でも悩み苦しむ表情なんてうまかったな。 ティムに殴られる役でシャラメ君もちょっとだけ出てました。 「僕が明日いなくても宇宙は気づかない」とありましたが、それでも自分の居場所でがんばるしかないし、思春期の生き辛さを乗り越えていくしかない……そんな感じでしょうか。 アンセル・エルゴート贔屓なのでおまけの評価です。 大人のそれぞれの事情に共感できない作品でした。