「おまえだってそう思うだろ、ハジ」 「私は小夜に従う者。全ては小夜の望むままに」 　　　ハジを殴り飛ばすカイ 「カイ！」 「お前は誰なんだよッ！　お前は、お前だろッ！！　言ってみろよ自分の言葉で！」 「お前だって小夜を…！　……小夜を愛してるんだろ…！」 「………笑顔が欲しかったのです」 「貴方と出会った時の笑顔が、もう一度」 「私は全てを引き換えにしてもいいと、貴方に尽くしたのです」 「シュバリエとして出会ったとき、私が見た貴方は涙でした」 「けれど、沖縄の地で貴方を見つけたとき、貴方は笑顔に包まれていました」 「私が望んでも与えることのできなかったその笑顔が、そこにあったのです」 「それを与えたのはカイ、貴方とその家族」 「小夜、貴方のシュヴァリエとして、貴方の望むままに生きてきました。けれど、貴方に背きます。ただ一度」 「生きて」 「！」 「生きてください。明日の為に、今日を生きて」 「もう貴方が戦うことはないのです」 　　　額にキスをするハジ 　　　口元にキスをするさや 　　　涙が零れるさや 「……生きたい」 　　　キスをするさやとハジ 　　　目を背けるカイ 「わたし、カイやハジ、みんなと一緒に生きたい。一緒に生きてみたい…」 　　　赤ん坊の泣き声 「生きたいってさ。そいつらも」 「これからは、貴方の思うように生きていいんです」 「今日を生きて明日を笑うんだ」 「なんくるないさ」 ○ 「さよなら、ディーヴァ。もうひとりのわたし」 「なんくるないさ」 「貴方を愛しています」 「ハジー！！！！！」