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「この問題に答えはあるか」 薬丸岳の同名小説を実写映画化。17年前に発生した連続児童殺傷事件の犯人だと疑われるヤツが同僚だったらというお話。現実に起きた1997年に発生した神戸連続児童殺傷事件を思い出すような作品で、加害者の青年役を引き受けた瑛太は実際に少年Aの手記も熟読して臨んだので致し方ない。割と近い時期に公開された「羊の木」とよく比較されるが、あっちが多少エンタメ性があるのに対し、こっちはただひたすら淡々と重く、その分どこか現実だと思わせる、エンタメ性ゼロとなっている。 「あなたのすぐ傍に殺人犯かも知れないヤツがいたとして、あなたならどうしますか?」という問いかけに近い作品。しかしこの問題に対して確定となる答えなど千差万別人それぞれであり、加害者被害者を始め関係者じゃない一般人からすれば計り知れない葛藤を秘めている。そういう部分を出しながら、この映画自体も答えなどは出さず、我々視聴者に委ねる形にしてるのがドキュメンタリーぽくもあり、演者の熱演も手伝ってリアルな雰囲気が伝わってくる。 しかし残念ながら映画としての手法はあまり上手くないと言える。かというのも、実は何人かの登場人物は軸となる連続児童殺傷事件とはあまり関係がない別の問題であり、ひとつに繋がることはなく、それぞれが独立した群像劇になっているのが分かる。特に実の娘からは疎まれている女性のパートと人身事故を起こしてしまった息子を持つタクシー運転手はそれぞれを単独で見れば益田と鈴木の話並みに重くはあるが、映画としてはもの凄い散漫になってる印象を受けた。てか最初タクシーの運転手が鈴木の父親かと思ったぐらいだし。 連続児童殺傷事件だけじゃなく多角方面的に心に傷を抱える人達を描きたかったのは分かるが、とっちらかってる映画という印象は否めなかった。あと、加害者側から描いた作品てのはなんとなく分かるけど、それでもチラッとだけでも連続児童殺傷事件の被害者遺族は描いて欲しかった。人身事故の方は描いていたのになんで連続児童殺傷事件の方は頑なに描かなかったのかも分からないが。 何にせよホントに惜しい。テーマがテーマだけにもっとなんとか色々すれば傑作になり得ただけに勿体ない。「ロクヨン」の時もそうだったけど、瀬々監督とはやっぱあんまり合わないのかなあ。
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