코멘트
2019年264本目は、一度引退を宣言したはずのケン・ローチ監督が再び復帰。熱意をもって製作された『家族を想うとき』。 ------------------------------------------------------------ ケン・ローチ監督がこれまで幾度も描いてきたテーマが痛いほど伝わってくる作品です。リッキーを大黒柱とする一家の様子がまるでドキュメンタリーのように生々しく描かれていき、本当に「家族」がそこに実在しているかのようです。彼は2008年の経済不況で職を失ってからずっと不安定な生活を送っています。つまり、今のイギリスには失敗した人間を救う「セカンドチャンスがない」も同然。 ------------------------------------------------------------ これが途上国ならばまだ納得できますが、先進国のイギリスと聞くと、もはや格差社会は全世界共通の問題なんだなと改めて認識します。リッキーも奥さんのアビーも毎日死ぬような思いで働き、肉体的にも精神的にも追い詰められていくんですけど、 彼らが望む「幸福」は一向に手に入りません。むしろ働けば働くほど家族がバラバラになっていくのです。このコントラストが強烈で、耐え難い題材にも関わらず釘付けにされます。 ------------------------------------------------------------ 徹底したリアリズムで現実を厳しく捉え、常に新たな問題提起を投げかけてくる監督ならではの傑作で、引退なんて言わずクリント・イーストウッドのように限界まで映画を作り続けてほしいですね。
좋아요 9댓글 1


    • 데이터 출처
    • 서비스 이용약관
    • 개인정보 처리방침
    • 회사 안내
    • © 2024 by WATCHA, Inc. All rights reserved.