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2021.10.17.078 2022.12.4.131.aik ネタバレあり “鬱映画”として有名な映画。主人公セルマは愛嬌があって明るい雰囲気なのに、ハンディカメラで撮影したかのような独特のカメラワークも手伝ってか、映画の雰囲気はどことなく不穏。ちょくちょくセルマが空想世界(彼女が愛して止まないミュージカル)に入るが、現実の生活で抱えている不安や焦りなんかから逃避しているように見え、そのミュージカルが楽しげであればあるほど、観てるこちらは切なくなる。この空想ミュージカル、物語が進むほど辛くなる。この楽しげな空想で彼女は精神の安定を図ってたのだろうな。 セルマは目を患っており視力をだんだんと失ってきている。一人息子も目の病気が遺伝しており、その手術のために必死にお金を貯めていた。 しかしある日、大きなミスをしたため職を失うことに。そこからクライマックスまで、ほんとに救いがない。いや、救いの手はあったのだけど、セルマの愚直で融通の利かない性格が仇となり、最悪な結末を向かえてしまう。 セルマは息子の目をひどく心配していたため、息子の手術を最優先に考えこのような選択をしたとも取れなくはないが、あまりにも不器用すぎた。選択をいくつも誤ったとしか思えない。自分からお金を奪った警官のことも、その奥さんも、これまでの恩義があったため庇ったのだろうけど、代償が大きすぎた。 結果、まわりに深い悲しみを与えてしまっただろうけど、もしかしたらセルマはセルマで、ほぼ失明しかけたことで絶望してしまっており、人生にピリオドを打ちたかったのかもしれない。周りから見れば他に善策はあったのだけど、これがセルマの精一杯だったのだろう。なんともやるせない気持ちになる映画だった。 【さらに詳細ネタバレ】 お金を奪った警官にも穏便に事を済ませようとした心優しいセルマが、警官を撃ち泣き崩れる場面。ラストの独房から死刑台の、恐怖に怯える場面。表情、声が頭にこびりついて離れない。「この警官さえいなければ」と考えてしまうが、この警官がいなければ生活がもっと苦しかったのだろう。とは言え自ら罪を被らなくても。たられば。ああ、やるせない
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