
Till
4 years ago

아포칼립토
평균 3.4
メル・ギブソンが監督・脚本・製作を務めたバイオレンス・スリラー映画。 舞台はマヤ文明後期の中央アメリカ。言語は全編マヤ語で、出演している俳優も全員無名。なおかつ残虐な描写が多いR指定作品ながら、世界的にヒットを記録したというのがまず凄いが、それもそのはず、本作は「マヤ文明」という限定的な切り口でありながらも、映画として、エンターテインメントとして抜群に面白いのである。「行って帰ってくる」という映画全体の構造自体は極上のエンタメ超大作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』とも通ずるが、その系統と考えてもいいかもしれない。そのくらい本作には“映画的興奮”で満ち溢れている。 前半は主人公の部族がマヤ帝国の傭兵たちに侵略され、囚われる過程が残酷表現たっぷりに描かれる。「ほぼ裸体状態の人間同士が鈍器で殴り合う」という非常にプリミティブなアクションの一つ一つが生々しく、痛々しい。そして「儀式」のシーンではその視覚的な残虐さ、精神的な恐怖が最高潮に達する。このように前半はとにかく観客の恐怖・不安を煽る演出が徹底されているが、ここの出来が素晴らしいがゆえに、後半の「逃走劇」での「捕まったら絶対死ぬ」という恐怖感・緊迫感が尋常じゃないものになっているのだろう。その「逃走劇」は約40分にも及ぶのだが、一瞬たりとも目が離せなかった。 「襲撃」「儀式」の恐怖、「逃走劇」のスリル、「反撃」のカタルシス、そして見事な伏線回収、まさに映画の醍醐味が詰まった大傑作ではないだろうか。シンプルなストーリーながら無駄を廃して洗練された脚本、そしてそれを最大限に活かす演出力、メル・ギブソンの監督としての力量に圧倒されました。