
Schindler's Memo
6 years ago

스타트렉 다크니스
평균 3.6
「スター・トレック」シリーズというのは、元はTVシリーズであり、基本的にはエンタープライズ号の宇宙冒険、もしくは探索ものであった。映画としてのシリーズは、宇宙を舞台にした革命戦線を全面に押し出し、さらにはダースベイダーという悪役をフューチャーした「スター・ウォーズ」という「総合文化的スペースシリーズ」を明らかに意識し、それとは違う路線の、何というか静かなSFファンのための、「真面目」なシリーズであったと思う。 J.J.エイブラハムによりリニューアルされた本シリーズは、そういったコアな「トレック・ファン」をいい意味で裏切った潔さを感じる。船長たる主人公は、はっきり言って若さに任せたガキであり、「間違いのないカーク」とはおよそかけ離れたキャラである。また、スポックはガチガチの理系的論理追従型であることには変わりないが、人間との混血児である故の「感情の揺れ」を表出するまでに至っておらず、その意味でガキであることには違いはない。 さらに、これから鍵となりそうな悪役を颯爽と登場させ、アクション満載のスペースオペラ的な雰囲気にワクワクさせられる。 ただ、本来の「トレック」シリーズが持っていた、哲学的なテーマは忘れないでいてほしいという願望がある。すなわち、人間とは何かとか、感情とは何かとか、物質とは何か・・みたいなところだ。 旧シリーズの第1段では、地球を脅かす存在の巨大なエイリアンの正体が、実は「人間の好奇心」であったというしびれるテーマであった。本作も、魅力的な悪役の存在にそのような臭いを感じる。人間という存在を超越した超人なのだが、その由来は・・みたいなところに唸ってしまった。この調子で3作目も期待したい。