
Masatoshi

비스트 오브 노 네이션
평균 3.7
2015年に公開されたキャリー・ジョージ・フクナガ監督の作品です。ヴェネチア国際映画祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞したのを始め多くの映画祭で受賞しています。その後、Netflixが配給権を買い取り世界に配信しています。原作はウゾディンマ・イゥエアラの『Beast of No Naton』、国なき野獣と言うところでしょうか。 さて、作品は、内戦が続くアフリカのある国。中立地帯の小さな村で家族や友達に囲まれて幸せな毎日を送っていたアグー少年。そこへ突然、政府軍が侵攻してきて村を破壊します。母親と妹は避難する車に乗せてもらえますが、残ったアグーと父親、兄は反乱軍のスパイ容疑をかけられます。父親はその場で射殺され、アグーは兄と逃走しますが兄も撃ち殺されます。アグーは夢中で走り続けようやく茂みに隠れます。しかし、そこに現れた反乱軍に捕らえられたアグーは恐怖に怯え少年兵になるよう強制されます。そして、捕らえた政府軍の技師を殺すように命じられます。拒否すれば自分が殺される。他に選択肢はなくその丸腰の大学院生の頭にアグーは山刀を振り下ろします。 指揮官のコマンダントは堂々としている反面自分に逆らう者には一切容赦無い一面もありました。自分達からこれまで搾取してきた金持ちから村を解放すると演説するコマンダントでしたが、反乱軍の部隊は次々と村を襲いモラルのない兵士の姿にアグーは苦悶します。アグーも戦闘に加わらねばならず、感情を失い全てに投げやりになるアグーは次第に無表情になっていきます。 アグーを演じたエイブラハム・アターは演技の経験はありませんでしたが、フクナガ監督は直感的に彼を選んだそうです。監督の期待に応えて、エイブラハム・アター、初主演とは思えないほど実に純粋で感受性に富んだ演技を見せてくれます。 また、世界で最もセクシーと言われる名優イドリス・エルバは反乱軍の部隊の指揮官コマンダントを演じました。反乱軍の指導者から呼び出されたコマンダント指揮官は昇格出来るに違いないと考えます。しかし、世界から批判されるような行動を取り続けるコマンダント指揮官に、反乱軍の指導者は彼を降格し副官を指揮官にしようとします。指導者からそれを告げられてからのコマンダント、これまでのカリスマ性が偽りだったかのような複雑な人間性を見せるイドリス・エルバの演技は正に賞賛に値します。 一筋縄では行かない映像に目が離せなくなる作品でした。いや、フクナガ監督が監督・原案・脚本の『007ノータイム・トゥ・ダイ』も、ますます観るのが楽しみになりました。