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この映画「世界崩壊の序曲」は、「ポセイドン・アドベンチャー」「タワーリング・インフェルノ」のハリウッドの大製作者・アーウィン・アレンが、再びパニック映画の大ヒットの夢よもう一度の気持ちで、当時のスタッフ、キャストを再結集させて製作し、監督に当時気鋭のジェームズ・ゴールドストンを起用し、脚本をヒットメーカーのスターリング・シリファントに依頼して公開されたパニック映画です。 しかし、残念ながら、アーウィン・アレンの熱意も報われず、興業的に大コケしてしまった訳ですが、時すでにパニック映画の時代から、ジョージ・ルーカスの「スターウォーズ」などのSF映画やスティーヴン・スピルバーグなどのハリウッドの新時代を担う若手の時代へとシフトされつつある時に、時代の流れを読み切れなかったアーウィン・アレン時代の終焉ともなったということで、映画史的にも意味のある映画になったと思うのです。 この映画の「世界崩壊の序曲」とは、何とも歯切れの悪い題名だ。 原題は「THE DAY THE WORLD ENDED」、つまり「世界最後の日」とすんなり直訳すればいいのに、と映画を観る前は思っていたが、でも観てみるとはっきりとわかる。 最後の日にしないで、崩壊の序曲としたのは、関係者の良心ではないかと思ってしまう。 ここに、この映画の"限界の全て"が、集約されて語られていると思うのです。 南太平洋の島の火山が爆発して、入江の町は全滅状態になる。ホテルを脱出して何とか生き延びようとする何人かの人々もいる。まさに「世界最後の日」ではなくて、「リゾートホテル最後の日」といった感じなのだ。 この映画の物語の構成は、パニック映画の元祖「ポセイドン・アドベンチャー」にそっくり。 ジーン・ハックマンの神父に率いられて人々は脱出したが、この映画では、ポール・ニューマン扮する石油採掘技師がリーダーでその役割を演じていて、その恋人がホテルの美しい宣伝担当のジャクリーン・ビセット、ホテル王のウィリアム・ホールデン、横領容疑者のレッド・バトンズ、彼を追う刑事がアーネスト・ボーグナインと、豪華な顔ぶれを揃えている。 この豪華なホテルに飛び込んで来る溶岩、津波の恐怖。特にポール・ニューマンたち一行が、燃えたぎる溶岩の流れる川を遥か下に見て、断崖上の吊り橋を一人ひとり渡るサスペンスはなかなかのものだが、「ポセイドン・アドベンチャー」の迫力には遠く及ばない。 「ポセイドン・アドベンチャー」の場合は、視覚的にも狭い船の中という切迫感があったけれども、この映画の場合は、ジャングルと空という広がりが、スリルの集中度を削ぎ、拡散してしまっていると思う。 そして、何よりも、「神よ、まだ私を試し給うか」と叫んで炎の中へ落ちて行ったジーン・ハックマンの神父の姿に「ポセイドン・アドベンチャー」は、鮮烈な人間サバイバルのテーマを盛り上げていたと思うのだが、この映画には残念ながら、そういう"人間追求の強さ"が感じられないのだ。
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