코멘트
코멘트
star4.0
【二つの意味で激変する視点】 単なるサスペンスではなく、描かれていたのは超重厚な人間ドラマ。子を思う親の絶対愛に、鑑賞後の心に残るズッシリ感。中盤で激変するサスペンスの視点にもハッとする事間違いなし。 ◆ 2010年にスタートした東野圭吾原作の“泣けるミステリー”「新参者」ドラマ&映画シリーズの完結作。監督は「半沢直樹」『私は貝になりたい』を手掛けた福澤克雄。阿部寛は『テルマエ・ロマエ』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞受賞。松嶋菜々子は『リング』で優秀主演女優賞受賞。 ◆ テンポのいいサスペンスなだけかと思いきや、描かれていたのは東野圭吾のもはやオハコとも言える重厚なヒューマンドラマ。『真夏の方程式』を彷彿とさせる、“子を思う親の絶対愛”が描かれている。 ストーリーは恐らく誰が見ても引き込まれる。前半は、テロップで流れを軽快に進めるキレキレのテンポの良さで、話がどんどん進んでいく。中盤に、犯人を追う視点からガラッと変わる“視点の180度転換”でハッとさせられ、そして後半怒涛の人間ドラマに。福澤克雄監督が語っていた通り、見終わった後、心にズシンと重く残るものがある。この、サスペンス→人間ドラマ、真相を追う→真相は○○から繋がる、二つの意味で視点が大きく変わる構成が素晴らしい。 日本橋を映画の(というかシリーズのなんだろうけど)アイコンとしていて、沢山の綺麗な風景や文化、雰囲気の良さが伝わってくる。そして人形焼が食べたくなる!笑。ことこの映画ではその日本橋が加賀(阿部寛)の素性にも関連づけられていて、まあなんとも原作そのものの幾重にもなる伏線の敷き方というか、圧倒的な“原作力”に感服です。天才。 その圧倒的な原作を、前半の超アップテンポな展開ににまとめこんで、後半のヒューマンドラマに重みをしっかり持たせた監督の手腕も、素晴らしいと思う。 松嶋菜々子の熱演っぷりにも注目。追い詰められていく時の焦りと冷静さが混在する絶妙な表情だったり、積年の恨みの相手と対峙した時の目力、本当に鬼気迫るものがありました。 シリーズ全く未鑑賞の自分でも、少しの前勉強だけで十分楽しめました!エンドロールは恐らくシリーズファンにとってたまらないものかと。
210