
shimabukurock
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아포칼립토
평균 3.4
史実はまるで知らないので、時代考証の云々は全く排除して観ていた。 ただ、知らないが故に、単純に映画の世界のみで理解を試みた。 僕なりに読み解くと。 タイトルにある「アポカリプト」つまり、聖書で言う黙示録、の世界。 ちなみに言うと、カソリック原理主義とかプロテスタントとかもあまり知識がない。 ただ、本作は「宗教SF」というか。文明と野蛮というか。 狩猟と信仰の土俗的な生活。侵略も強姦も暴力も、残虐性のあるがままの世界。 改悛の情もない非文明的な世界。 主人公たちは、冒頭にその「狩り」のシーンによってまず示される彼らの生活の正当化。 しかし、マヤ文明による侵略によってズタズタにされる。家族を分断され、奴隷にされ、売り飛ばされ、なんだかわからない生贄にされ、マンハントの獲物にされ。 自分たちが正当化していたものを、より強大な文明によって野蛮に破壊される姿。 その先にはキリスト教を携えた白人たちの新しい文明がシレッと現れる。 また、新たな虐殺と収奪の予兆。 苦難の反転、にあの予言めいた少女の独白や、太陽の神殿と日食。腐り打ち捨てられた死屍累々の山。 画的、作劇的に映画にしかできない物語の飛躍のワクワク感。 こういうシーンと昂りこそが映画の醍醐味。 なので、最終的に明言はされないし、恐らく観ている人間のある意味で宗教観とか願望によって解釈は分かれるつくりのような気がするが。 とにかくラストあたりの「ランボー化」するアクションも含めて、突き抜けた甘さのない表現と、いくつも重なったレイヤーと、何気ない仕草や描写と重なる「宗教的意味合い」のメタファーなど重層的。 個人的には、近年の他者性を喪失した「生産性」の追求だったり、合理性の追求だったりというのと、本作の限りなく躊躇のない侵略と収奪と、葛藤のない搾取は、大差ないなとも思って「ゾッ」としたし、文明を肯定するならば、それら生産性というまやかしよりも、「優しさ」や「愛」とか一見甘ったるくても、それらがむしろ人間性の集積に思えて。 哲学を積み上げていくべきだと強く感じた。 色々、考えさせられる傑作。