結構といか、かなり好き。 生きているときに、死の置き所を考える人は少ない。だから受け入れられない。この映画はALSという難病だけれども、ガンであっても肺炎でも心筋梗塞でも、いつかは人は死ぬ。自分も死ぬし、家族も死ぬし、見知らぬ人も死ぬ。病院で働いていると、死ぬこと自体を考えていない人に沢山あう。でも、医療ではどうにもならないこともあるのだ。医療は万能ではないし、不死はない。そのことを考えたこともない人に観て欲しい。 ストーリーは安楽死と家族の葛藤。キーパーソンがコロコロ変わるが、役者の演技に引っ張られ混乱はしない。死を受け入れている本人と、受け入れられない家族。「尊重」という言葉に逃げそうになるが、ちゃんと心のうちを語り合う場面が用意される。本人と家族の間での折り合いの付け方を丁寧に描いてくれたように思う。あと、風景がめちゃくちゃ綺麗。