
dreamer

마리포사
평균 3.3
"スペイン内戦下、愛と自由の理念で結びついた老教師と少年の心の絆を痛切に描いた感動のドラマ「蝶の舌」" このスペイン映画「蝶の舌」は、愛と自由の理念で結びついた"老教師と少年の絆"を、痛切に描いたハートフルな感動のドラマです。 スペイン内戦を控えた1936年の小さな村が舞台。 冬の終わりに、病気のため一人遅れて学校に上がった少年モンチョは、緊張のあまり教室でおもらしをします。 そんなモンチョを温かく迎えたドン・グレゴリオ先生は、進歩的な知識人。 蝶が渦巻き状の舌を持つこと、ある種の鳥のロマンティックな求愛の方法、宗教の説く地獄など存在しないこと----。 このような"世界の真実"を一つ一つ教えていくのです。 自然の中を舞う子供たちの好奇心は、散漫で移ろいやすいものです。 グレゴリオ先生はそんな彼らに決して腹を立てず、静かに受け止めてくれます。その関係の例えようもなく幸福な事----。 グレゴリオ先生を演じる、スペインの名優フェルナンド・フェルナン・ゴメスの子供たちに向けた愛情に溢れる優しい眼差しや、現実の苛酷さに苦悩する表情が、本当に自然な演技で素晴らしく、心の琴線を震わせます。 しかし、その優しい季節は長くは続かず、夏休みに入った頃、モンチョがいる村を内線の嵐が襲い、グレゴレオ先生ら共和派の人々が連れ去られて行きます。 一夜にして内線が人々の信念や人間関係をズタズタにしてしまった様子を、ホセ・ルイス・クエルダ監督が実にうまく描いていて、この場面の迫力が、モンチョの思いが溢れ出るラストシーンの感動、そして強烈な余韻を生んでいるのだと思います。 内戦の哀しみが迫る中、蝶が舞い、花々が咲き乱れる鮮やかな自然の美しさが印象的な映画ですが、大人はこの挫折から立ち直れないだろうし、子供には厳しい未来が待っているはずです。 いや、だからこそ、子供たちの心の隅でグレゴリオ先生の教えがいつまでも生き続けることを願わずにはいられません。