코멘트
cocoa

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2 years ago

4.0


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더 비스츠

영화 ・ 2022

평균 3.2

原題はポルトガル語で「As bestas」。 「獣たち」とか「獣として」の意味です。 フランス人の夫婦が「理想郷」を求めてスペインのガリシア地方の小さな村に移住する。 緑豊かなその村は風光明媚な景色とは異なり、貧しく排他的な村人が暮らしていた。 その後 あることがきっかけで、夫婦は隣人と対立し様々な嫌がらせを受け最悪な事態となる……。 実際に起きた事件をもとにして作られた作品です。 138分と長編で、不穏な音響の中で進められる人間の対立を描いた映画でした。 あの『おもかげ』のロドリゴ・ソロゴイェン監督らしい、意味のある長回しを駆使して、人間とは…と考えさせられた問題作。 フランス人の夫アントワーヌ役はすっかりお馴染みのドゥニ・メノーシェ。 私が初めて観たのが怖~いDV夫の『ジュリアン』だから、その印象が今でも強い。 今回は有機栽培の農作物を作る働き者の男だが見た目のたくましさや独特な目付きなどもあり、後から考えたらキャスティングもうまいと思った。 夫婦で育てる有機トマトもたくさんの注文が入っているのに隣人の兄弟によって汚染され収穫ができなくなる。 少しでも村人と親しくなろうと必死だが、それを排除するかのような村人の態度がまぁひどい。 「フランス野郎」呼びで全てに難癖を付ける人間たちだった。 その上、村に風力発電のプランがあり、それに反対するアントワーヌに対する反発もある。 ある日、エウセビオの酒場に行き、おごらせてくれとアントワーヌは言う。 この村に来た理由を兄弟に話すが兄弟の言い分もわかってくる。 「惨めな暮らしはもううんざりなんだよ」と、あくまでも補償金にこだわる兄のシャン。 「その権利をよそ者のお前が邪魔をしてくるのが面白くない。 村の臭い、糞の臭いで女が寄り付かない。 お前のような妻帯者にはわからない。」と不満をぶちまける。 確かに鬱屈した排他的な考えだが、移住してわずか2年のアントワーヌ夫妻の存在が面白くないのだろう。 さらに元教師の夫婦がリベラルな考えで暮らしている事にムカついている。 もちろんその後に兄弟がやったことは許せない犯罪だが、とにかく両サイドが理解し合うのは無理だと思った。 (私ならそんな田舎からとっとと逃げ出す) 前編でいなくなるアントワーヌ。 後編の妻オルガの覚悟を決めた生き方には凄みがあった。 助けてくれるペピーニョと共に羊を飼い、畑仕事をしながら生きているオルガ。 何ヵ月も山を歩き回りアントワーヌを探すオルガ。 最初から警察は当てにならず、本気で探してくれない。 番犬にはなれない大型犬ティタンを引き連れ、表情険しいオルガの暮らしぶりに圧倒された。 さらに街に暮らす娘マリーとの対決が凄かった。 好き勝手に生きてきた娘をずっとフォローしていた母のオルガ。 「私が貴女の人生の邪魔をしたことがある?」と聞く。 私はここで生きていく、と宣言する母の姿を見て最後は和解するのです。 マリーは母の毅然と対応する姿を自分で見てわかったのだろう。 さらにオルガが隣人宅に行って兄弟の母親に話しかける… 「息子たち兄弟は刑務所に入る。 だからあなたも私も一人になる。 何かあったら私はそこにいるから。」と言って去る。 その姿には何とも言えなかった。 それまでは兄弟は4~50年、母親は70年以上 この閉塞した村に暮らしている事も考えたが、わずか数年のオルガがそこまでこだわった村暮らし。 逃げて帰りたくない、夫アントワーヌの願いや無念もあるから。 とは言っても改めて女性の強さ、覚悟を感じたラストでした。 本当の意味での「理想郷」ではないけれど、実話と知りさらに考えさせられた作品でした。