코멘트
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ジュネ
star4.5
2020年92本目は、デビュー作ながら各国映画祭で絶賛の嵐、50以上もの賞を獲得した恐るべき1作『はちどり』。 ----------------------------------------------------------- 見たあとに思ったのは「この監督一体何者?」の一言でした。ちょっとこれがデビュー作というのは本気で信じられないです。あまりの風格やクオリティに唖然とするばかりで、もし私がキム・ボラ監督だったら、本作を映画史に残すことができただけで満足してしまいそうですね。一見すると、少女ウニの毎日が淡々と綴られていくだけで大きな起伏もないため、見どころがないと思ってしまうかもしれません。 ------------------------------------------------------------ しかし、横暴な父親が一家を抑圧する「家父長性」、いい大学に入ることが全ての「学歴社会」、しつけを暴力とはき違えていることに気づかない「悪質な体罰」、女性は見た目の良し悪しで判断されがちな「整形大国」…と、劇中で描かれていく出来事全てが韓国社会を形作る要因そのもので、常にヒリついた感情に襲われます。そんな毎日を、ウニはちょっとしたことに一喜一憂しながら、もがくように暮らしています。 ------------------------------------------------------------ ウニを演じるパク・ジフの唯一無二の存在感、些細な目線や仕草に注目させる繊細な演出もあいまって、彼女のことをいつまでも見ていたくなります。それはウニの家族や友人にも共通で、時に憎しみあい傷つけあったはずの二人が、時に激しく求めあう…そんな人間の複雑な心理があらゆる場面で見事に表現されています。全ての人が、登場人物の誰かに自分を重ねて見ることができるんじゃないでしょうか。 ------------------------------------------------------------ 老境の果てに達観した人物が得たかのような視点ですが、キム・ボラ監督はなんとまだ40代。いやはや、ホントにとんでもない逸材が出てきたものです。
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