
眠れぬ夜のために👨🚀

베스트 오퍼
평균 3.5
素晴らしい作品だった。 とても深い知識を持ち、規律を持つ主人公の振る舞いやこだわりにとても難しい人物だなと思って観始めるけれども彼が人並みな感情を獲得していくと、観ている僕らも彼と打ち解けたような気がして、主人公を少し理解して感情移入していける。マツコの知らない世界で手袋のマニアが来ている回で紹介されていた事で興味を持って観たのですが 作中に登場する、衣食住の全てが美しく凛とした世界観が美術館に居る時のそれのように感じられて映画を観ているのだけれども絵を見ている時の感覚に近い。 ストーリーも見事で、どんなクライマックスを迎えるのかワクワクしながら観ていられたけど期待以上だった。 この作品のテーマは 「どんな贋作の中にも真実が宿る」という部分だと思います。 審美眼に優れ、数々の贋作を見抜き、売れる前の画家さえ見抜いてしまう一流オークション鑑定士ヴァージルですが親友のビリーの絵の才能の無さをも勿論見抜いて、本人にはっきりと告げます。 内なる神秘性が足りないと。この事をずっと根に持ったビリーは「人間の感情も芸術と同じく偽装が出来る」と発言をします。はっきりとした犯行声明と犯行内容の供述だと思います。友人としての振る舞いをヴァージルに見せて友情の偽装を行なっているのだぞという忠告が一つ。 それから、今からヴァージルが見せられるクレアの恋愛感情、恋の先生、技師のロバートの見せる感情が偽装であるぞという警告です。勿論、自信家のヴァージルはそんな事つゆ知らずです。 この作品の中で重要な役割を果たすオートマタ ヴァージル本人も口にしますが、彼が人間性を取り戻す変化の測りとしてのメタファーになっています。 彼が完全に人間性を取り戻し、クレアを愛した時、オートマタは完成します。ヴァージルからすると人間性のメタファーとしての存在がオートマタなのですが、ビリー、ロバート、クレアがメッセージとして送るオートマタは全く逆です。中身のない殻、内なる神秘性を持たない人の贋作のメタファーです。ビリーは内なる神秘性を持たない贋作としての存在であるクレアをヴァージルに落札させたのです。 "The Best Offer"(最良の出品物)で贋作を摑まされたヴァージルはレストランのテーブルで来るやわからぬ誰かを待ち続けるシーンで終わります。 ヴァージルが持ち得なかった人間性を内に秘めて。