
dreamer

폭력의 역사
평균 3.4
この映画「ヒストリー・オブ・バイオレンス」は冒頭のモーテルから出て来る二人の男の気だるい空気を感じさせる様を長回しで撮ったショットから始まる。 既に画面は緊張感で満ち溢れ、この映画は凄い映画だぞという気配が充満している。 しかも、それが、最後まで途切れることがない。 グロさも適度に絡めながら、家族ドラマも青春ドラマも絡めながら、常に背後にバイオレンスの気配を濃厚に漂わせながら、話は淡々と進んでいく。 主人公のトム(ヴィゴ・モーテンセン)は、アメリカの田舎町のどこにでもあるような小さなレストランのオーナーで、家族を愛する、どこにでもいるような平凡な中年男だ。 そこに、冒頭に出て来た二人組の強盗が押し入り、トムが逆に二人を撃ち殺したことで、トムはバイオレンスに屈しない勇気ある男として、一躍、町の名士となる。 しかし、そのTV報道を見た、顔に傷のある、チンピラではない本物のギャング、ファーガティ(エド・ハリス)がトムの前に現われる。 フォーガティはトムをジョーイと呼び、彼らは昔、フィラデルフィアで一緒に仕事をしていたというのだ。 果たしてフォーガティの言うことは本当なのか? 確かにトムは過去の話は、妻のイーディ(マリア・ベロ)にはほとんど語らなかった。 しかし、だからといって、フォーガティの言ってることが真実だとは限らない。 トムの本当の過去はいったい?--------。 このようにストーリーは進んでいくのだが、話がトムの過去を巡るミステリ的な展開を見せるバイオレンスの話かといえば、ただそれだけではなく、息子のジャックにもかなり焦点が当たり、もちろんイーディの出番も多く、かなりの部分、家族ドラマ的な性格も強い。 つまり、いきなりそれまでの平和な生活からバイオレンスという世界に引っ張り出されるのは、主人公のトムだけでなく、その家族もとばっちりを食うのだ。 考えてみれば、近年、こういう予期しないバイオレンスというのは、物語の世界の中だけの話ではなく、日常に身近に存在するものという認識が世界中で定着しつつある。 天災もあればテロもあればストーカーもあれば、交通事故だって、いつ自分の身に起こるかわかったものではない。 そういう突然のバイオレンスに襲われたら、人はどう対処すればいいのか。 日々ストレスに晒された普通の市井の人々に、反撃なんてものが出来るものなのか。 それよりも何よりも、これまで信じていた夫であり父であるこの男の本当の素性はいったいなんなのか?--------。 主演のヴィゴ・モーテンセンは、切れると怖い男を静かに好演していると思う。 いかにも強い男然とした「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズよりもこちらの方が、よほど恐ろしく見える。 一見すると普通の男だが、ちょっとした拍子に内側に全く別の人格が見えるというのが一番怖い。 妻のイーディに扮するマリア・ベロも、これまたどこにもいそうな普通の家庭の主婦という役どころがはまっている。 そして、息子のジャックを演じるアシュトン・ホームズもいい出来だ。 何を考えているのかわからないようなフォーガティに扮したエド・ハリスも、全身に不気味さを漂わせる演技で相変わらずうまい。 そして、リッチーを演じるウィリアム・ハートは、全体的に肉がつき、それで目を剥いてトムに迫っているところなど、なかなか良かったと思いますね。