
星ゆたか

무한대를 본 남자
평균 3.5
2022.3 シュリニヴァーサ・ラマヌジャン (1888-1920)インドの天才数学者。実話の映画化。特にインドを舞台にした場面に漂う音楽がインドの風、空気を感じさせ、とても 哀愁 のある作品。 1914年にインドのマトラスの事務員だった主人公26歳が、その研究成果を認められ、9700キロの航海を経て、イギリスのケンブリッチ大学に招かれた。以降31歳までの苦闘の研究の日々を描く。帰郷後32歳で病死。 数学の世界は疎い私。しかし冒頭でバートランド・ラッセルの言葉に、拒絶反応示すことなくこの映画に入りこめた。 『正しく見れば数学は真理だけでなく究極の美を併せ持つ』 また主人公は難しい数学の世界を妻にこう話す。 『すべての物事にはパターンがある。光の色や水の反射も数字におけるパターンは信じられない形を見せる、とても美しい。』 どの世界の功績や発見も、山頂を目指す山登りのように、始めや途中は様々な形や異なる色を見せ、自分と他人の思考や趣向の違いを感じる。しかしその山頂付近から、それまでの経験で学びえた教訓は、万人共通の理解できる真理を生み出す。 この映画の数学の世界がそれである。そのために必要な共通言語がいるとも。 まずその研究の“証明”が必要だと。研究の成果にどうやって たどり着いたのか、主張は正しいのか、“直感”したからだけでは不十分。それを“証明する義務”がある。そこには謙虚さも大いに必要だ。この辺の言葉は、数学の世界に限らずどの分野にも言えやしないだろうか? そしてその成果や生み出された理論を、専門分野の人達だけでなく、一般の人間に社会に理解してもらうためには、やはり時間が必要だったのだろう。 例えば胎児が一個の卵から約二千三百倍の身長に達するための時間、そして生まれてから十数年かけて四倍から五倍に成長する肉体の過程を考えても、この時間空間がかかるのは仕方ないのかもしれない。 1976年ラマヌジャンの最後の研究ノートが見つかったという。およそその研究100年後、彼の数式はブラックホールの研究に役立っているという。