코멘트
2020年52本目は、虚しい人生を送る一人の女に起こる思わぬ出来事を描く『ナンシー』。 ------------------------------------------------------------ ヒューマントラストシネマ渋谷「未体験ゾーンの映画たち2020」で上映していた佳作ドラマ。主人公のナンシーは人に対して嘘を吐くことでしか自分の存在価値を示すことができない、非常に空虚な生き方をしています。この嘘のつき方がもはや名人芸の域で、口を開けば出任せばかり、次から次に出てきます。そして人から「すごいね」「辛かっただろうに」「頑張ったね」などと同情や賛辞を浴びては、快感に浸るわけです。 ------------------------------------------------------------ そんなナンシーをアンドレア・ライズボローが見事に演じ切っていまして、個人的に心を掴まれたのが彼女の笑い方。にこやかではなく、唇を片方クッと吊り上げてニヤつく笑い方は、「卑屈」そのものです。ただ、本作はちょっとランタイムが短すぎて、ナンシーが何故こんなねじ曲がった性格になってしまったのかが上手く掘り下げられていないと思いました。 ------------------------------------------------------------ もちろん理由は示されるのですが、彼女に共感や理解を示す深度には到達していません。中盤に至って自らのアイデンティティを模作しようと夫婦の家に身を寄せてからも、特別な出来事もなく平凡と過ぎていくのみなので、名脇役であるスティーブ・ブシェミもかなりもったいない使い方をされています。もう少し…という思いはありますが、繊細な人物描写は今後が楽しみな監督の一人です。
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