マルタ4.0 戦争の傷跡は目に見えない棘となってずっと痛みを与え続けた。老人だろうがお構い無し。 羨ましいくらいに仲良しの老夫婦でも奥さんに言えない辛い戦争の記憶。戦争映画といえば目を覆いたくなる凄まじい戦闘シーンが多いが、この映画は戦死した仲間の弔いの旅を撮ったドラマ。 90歳のバーニーをマイケル・ケインが見事に演じていて、支える愛しきおばあちゃんレネをグレンダ・ジャクソンもう本当にぴったりの配役。 台詞というより、言葉少なに表情だけで語る戦争の悲しさ。元ドイツ軍人に会った時の敵味方関係なく同じ棘が刺さっている者同士の共感。敬礼する時自然と、涙が出た。 アフガン戦で足を失くした黒人の男性、弟の弔いをしたい元空軍の老人アーサー、介護士のアデルのようにいい人達と、何といっても理解ある妻のお陰で無事旅を終える事が出来た。 好きなシーンは沢山あるけど、ソード・ビーチの波打ち際の美しさと悲しい思い出が交差する皆の何とも言えない表情が素晴らしかった。 世の中はグラス越しに見るといつもバラ色だ。と皮肉っぽく話す元空軍アーサーの言葉にもっと深く悲しみを感じた。 マイケル・ケインさんの引退の花道にふさわしい作品だと思った。グレンダ・ジャクソ ンさんの過去の作品もまた見たくなった。좋아요4댓글0
星ゆたか3.02025.9.22 マイケル·ケイン(1933.3.14生)の俳優引退宣言作。 グレンダ·ジャクソン(1936.5.9~2023.6.15)の遺作映画。 物語は2014年6月オバマ大統領やエリザベス2世も列席した〖ノルマンディー上陸作戦70周年記念式典〗に参加する為に老人ホームを抜け出した人物の実話からなる。 マイケル·ケインさんはその表情から、日本の笠智衆さん晩年の枯淡の域に達しかの様な感じで。 あのアカデミー助演男優賞2度受賞の[ハンナとその姉妹](86年のウディ・アレン監督の名作)や、近年のクリストファー·ノーラン監督の諸作とも違う、無駄なものを削ぎ落とした感を受けました。 片やグレンダ·ジャクソンさんは。 あの2度目のアカデミー主演女優賞の[ウィークエンドラブ](73)を確か東京の池袋文芸坐で後年見た、あの時の印象があって。最初(あれっ?)と思ったが。目元に確かに若かりし頃の面影があり。この作品中の度々の顔のクローズアップにも慣れ。役柄の人懐こいチャーミングな所も含め(大好きなおばあちゃん感覚)。 良い映画が遺作になったなと正直想いました。 この人調べた所によると1992年に政界入りで1度俳優引退していて。ブレア内閣の97年~99年の運輸政務次官を務め。2015年に政界引退するまで活躍されたんですね。以降舞台復帰し映画も本作含め2作に出演しておられます。 イギリス·ブライドンの老人ホームに住むバーナード&バニー夫妻。共に足腰が大分弱っている(妻は持病の心臓発作が時々)が。口手八丁は達者。施設の世話人にもそのユーモアが好かれていた。 そんな時バーナードはノルマンディーD作戦記念式典の申し込みに遅れ、半ば諦めていた。そんな夫の気持ちを汲んで“式典参加”の言動の後押しをしたのが妻のバニー。 想えばあの戦時中の“はなればなれ”の今度は2度目の覚悟であった…。 この映画に似てやはりイギリス映画で大ヒットしたという。妻を残しての老人ロードムービーに[ハロルドフライのまさかの旅立ち](23)がある。あちらは死期が迫るかつての女性同僚に想いを伝えるべく。思いつきの突発的言動で。お金ももたず800km先の病院へ色んな人の助けを借りて完行する話。会いに行くのはいいけど『歩行でなく交通機関を利用する計画性が欲しい』が最初の印象で鑑賞しなかった作品だ。この行為の妻の反対もその理由の大きな1つ。 それが本作では妻が、長い間夫の心の底に淀んでいた過去の記憶に決着を付ける為にも『そうする事がいい』と後押しする理由があった所が良かった。 更にこの映画の好ましい所は。 彼の周りに登場する関係者が皆気持ちのいい人ばかりであった点だ。 まずその妻を始め、施設の所員(黒人の若い女性や)。 そしてイギリスからフランスへ渡る船で彼の車椅子を押す黒人青年。アフガン戦で片足を義足にした帰還兵士。 それからやはり船で式典に参加する元空軍の老人アーサー(学校の校長上がり)。 バーナードが式典参加のチケットがなく所持金も少ないと察すると。話し相手に同室をと申し出してくれる。 彼はあの戦時中、弟の帰還途中の街を空軍パイロットとして銃撃し。『もしかしたら自分が弟を殺したという』後悔の想いを引きずっていた。 バーナードも同僚が一足先の上陸作戦の戦車で命を落としていて。彼に実家に届けて欲しいと頼まれていた遺品(小さな飴缶に入れられた)をずっと保管していた。 彼を死なせた事、守れなかった悔いの想いはバーナードもアーサーも同じ。 バーナードは彼とアーサーの式典チケットを。 滞在するホテルの食堂で一緒になったドイツ人退役軍人グループの2人に渡し。彼らと手を重ねる。戦争で受けた傷心は同じだと…。 バーナードとアーサーは連れ添って式典参加の代わりに。 戦没者墓地を訪れ、数ある墓石の中から、彼らの意中の名を探しあてる。 そんな彼らの行動を映画は追いながら。 一方で英国内の警察のSNS投稿で。 マスコミが【退役軍人の一世一代の大冒険❗️】と大騒ぎして。 施設にも連日押し掛ける“正に時の人”にまつり上げられた。 そんな事も知らずバーナードは愛する妻バニーの待つ施設へ帰りつき…。 マイケル·ケインとグレンダ·ジャクソンは50年前に[愛と哀しみのエリザベス](73)で夫婦役を演じて以来の共演との事でした💫。좋아요4댓글0
ツァラトゥストラハカク語リキ3.5「結婚してから70年、私たちは1秒たりとも無駄にしてこなかった」 * * ノルマンディ上陸70周年を記念した式典に出席するために、病気の妻を残して施設を抜け出した退役軍人の実話ベースの物語。 * * 元イギリス海軍の爺さんとその妻が戦争当時を思い出すところは、とても辛い気持ちが蘇る。一方で2人が出会ったころの素敵な思い出も蘇って幸せな気分になる。 * * 旅路では、 当時戦ったドイツ軍人と出会ったり、若い退役軍人と出会ったり、目の前で死んだ戦友の墓参りをしたり、とてもいいシーンが続くけど、泣けるところまでは行かなかった。 * * 戦争の罪を背負い続けるお爺さんと、彼を信じて寄り添うお婆さんが素敵。좋아요3댓글0
2001HAL4.0 マイケル・ケインの映画という事で軽い気持ちで観たが良い意味で裏切られて泣かされた映画だった。イギリスの老人ホームで暮らす老夫婦の夫が2014年ノルマンディ上陸の記念式典に出席する為に黙って老人ホームから出た90歳マイケル・ケインの話で実話との事である。 夫婦のほのぼのとした話でなく戦争の記憶を抱えて生きてきた人の話で私は思わず泣かされてしまった。マア、イギリス軍人の話でヨーロッパの出来事であり日本とは直接関係は無いがノルマンディでドイツが負けてそのまま日本も負けたのだから無関係と言えないだろう。 結局、マイケル・ケインは戦友の墓参りをする為にフランスに渡ったのでありずっと心に引っ掛かっていた。だから私は泣かされた。 マイケル・ケインの引退作品でありグレンダ・ジャクソンの最後(彼女は本作公開前にご逝去された)の作品でもある。観て良かった作品であり他の人にも是非観て欲しい。좋아요1댓글0
cocoa3.5原題は「The Great Escaper」。 「偉大なる脱走者」とか「大脱走兵」などの意味。 イギリス南部、ドーバー海峡に面したブライトンの町。 老夫婦バーニー(マイケル・ケイン)とレネ(グレンダ・ジャクソン)はケアホームで暮らしていた。 2014年の夏、ノルマンディー上陸作戦の70周年記念を祝う式典に申し込みを忘れたバーニー。 一人でケアホームを抜け出してフランスの式典会場を目指す元海兵隊のバーニーを描いた実話ベースのストーリーです。 一人で旅立つイギリスの老紳士の作品は何だか多い。 『君を想ってバスに乗る』、『ハロルド・フライ まさかの旅立ち』など。 今回は90歳のマイケル・ケインの引退作。 さらにグレンダ・ジャクソンの遺作になった作品で、お二方のさすがの演技、堪能しました。 海にたたずむバーニーも、部屋でくつろぐレネも杖を手放せず足元もおぼつかない。 でもその一歩一歩が長い人生を物語っている。 レネは毎日お化粧をし、髪を整え、身なりもきちんとしている。 それを待つバーニーも紳士的でとても規律的な暮らし。 ノルマンディー上陸(Dデイ)記念式典に参加するよう「フランスに行ってらっしゃい」と背中を押すレネだった。 黙ってケアホームを抜け出して港からフェリーに乗るバーニー。 手持ちのお金も乏しく、部屋もなかったバーニーを「ツインだから」と誘ってくれた元空軍のアーサー。 70年が経ってもそれぞれ戦争の傷を背負う退役軍人の心のうちは想像以上に重いものだった。 アーサーだけでなく、敵軍だったドイツの元軍人達との出会い。 オバマ(元)大統領やエリザベス女王も出席する記念式典の切符は元ドイツ軍人に譲り、バーニーとアーサーはバイユーの墓地を訪ねる。 墓碑がたくさん並ぶその地でバーニーが放つ言葉… 「すべて無駄な死だ」と言うのは心からの叫びのようだった。 この地を訪れるまで70年も必要だった、そんな気がします。 バーニーとレネは大戦の時に一度離ればなれになり、今回は二度めの離ればなれ。 それでも必ず帰ってくると信じるレネの強さ。 お二人の軽妙なやり取りも良いし、「私たちは一秒も無駄にしてこなかった」と言い切れるレネの姿は素敵だった。 海岸で傍若無人に振る舞うアホどもの自転車のバルブを引いて空気を抜くシーンも最高。 老夫婦愛だけでなく反戦もしっかり描いた心にじんわりしみる作品でした。 戸田奈津子さんの訳も良かったです。가장 먼저 좋아요를 누르세요댓글0
うにゃ
4.0
스포일러가 있어요!!
マルタ
4.0
戦争の傷跡は目に見えない棘となってずっと痛みを与え続けた。老人だろうがお構い無し。 羨ましいくらいに仲良しの老夫婦でも奥さんに言えない辛い戦争の記憶。戦争映画といえば目を覆いたくなる凄まじい戦闘シーンが多いが、この映画は戦死した仲間の弔いの旅を撮ったドラマ。 90歳のバーニーをマイケル・ケインが見事に演じていて、支える愛しきおばあちゃんレネをグレンダ・ジャクソンもう本当にぴったりの配役。 台詞というより、言葉少なに表情だけで語る戦争の悲しさ。元ドイツ軍人に会った時の敵味方関係なく同じ棘が刺さっている者同士の共感。敬礼する時自然と、涙が出た。 アフガン戦で足を失くした黒人の男性、弟の弔いをしたい元空軍の老人アーサー、介護士のアデルのようにいい人達と、何といっても理解ある妻のお陰で無事旅を終える事が出来た。 好きなシーンは沢山あるけど、ソード・ビーチの波打ち際の美しさと悲しい思い出が交差する皆の何とも言えない表情が素晴らしかった。 世の中はグラス越しに見るといつもバラ色だ。と皮肉っぽく話す元空軍アーサーの言葉にもっと深く悲しみを感じた。 マイケル・ケインさんの引退の花道にふさわしい作品だと思った。グレンダ・ジャクソ ンさんの過去の作品もまた見たくなった。
星ゆたか
3.0
2025.9.22 マイケル·ケイン(1933.3.14生)の俳優引退宣言作。 グレンダ·ジャクソン(1936.5.9~2023.6.15)の遺作映画。 物語は2014年6月オバマ大統領やエリザベス2世も列席した〖ノルマンディー上陸作戦70周年記念式典〗に参加する為に老人ホームを抜け出した人物の実話からなる。 マイケル·ケインさんはその表情から、日本の笠智衆さん晩年の枯淡の域に達しかの様な感じで。 あのアカデミー助演男優賞2度受賞の[ハンナとその姉妹](86年のウディ・アレン監督の名作)や、近年のクリストファー·ノーラン監督の諸作とも違う、無駄なものを削ぎ落とした感を受けました。 片やグレンダ·ジャクソンさんは。 あの2度目のアカデミー主演女優賞の[ウィークエンドラブ](73)を確か東京の池袋文芸坐で後年見た、あの時の印象があって。最初(あれっ?)と思ったが。目元に確かに若かりし頃の面影があり。この作品中の度々の顔のクローズアップにも慣れ。役柄の人懐こいチャーミングな所も含め(大好きなおばあちゃん感覚)。 良い映画が遺作になったなと正直想いました。 この人調べた所によると1992年に政界入りで1度俳優引退していて。ブレア内閣の97年~99年の運輸政務次官を務め。2015年に政界引退するまで活躍されたんですね。以降舞台復帰し映画も本作含め2作に出演しておられます。 イギリス·ブライドンの老人ホームに住むバーナード&バニー夫妻。共に足腰が大分弱っている(妻は持病の心臓発作が時々)が。口手八丁は達者。施設の世話人にもそのユーモアが好かれていた。 そんな時バーナードはノルマンディーD作戦記念式典の申し込みに遅れ、半ば諦めていた。そんな夫の気持ちを汲んで“式典参加”の言動の後押しをしたのが妻のバニー。 想えばあの戦時中の“はなればなれ”の今度は2度目の覚悟であった…。 この映画に似てやはりイギリス映画で大ヒットしたという。妻を残しての老人ロードムービーに[ハロルドフライのまさかの旅立ち](23)がある。あちらは死期が迫るかつての女性同僚に想いを伝えるべく。思いつきの突発的言動で。お金ももたず800km先の病院へ色んな人の助けを借りて完行する話。会いに行くのはいいけど『歩行でなく交通機関を利用する計画性が欲しい』が最初の印象で鑑賞しなかった作品だ。この行為の妻の反対もその理由の大きな1つ。 それが本作では妻が、長い間夫の心の底に淀んでいた過去の記憶に決着を付ける為にも『そうする事がいい』と後押しする理由があった所が良かった。 更にこの映画の好ましい所は。 彼の周りに登場する関係者が皆気持ちのいい人ばかりであった点だ。 まずその妻を始め、施設の所員(黒人の若い女性や)。 そしてイギリスからフランスへ渡る船で彼の車椅子を押す黒人青年。アフガン戦で片足を義足にした帰還兵士。 それからやはり船で式典に参加する元空軍の老人アーサー(学校の校長上がり)。 バーナードが式典参加のチケットがなく所持金も少ないと察すると。話し相手に同室をと申し出してくれる。 彼はあの戦時中、弟の帰還途中の街を空軍パイロットとして銃撃し。『もしかしたら自分が弟を殺したという』後悔の想いを引きずっていた。 バーナードも同僚が一足先の上陸作戦の戦車で命を落としていて。彼に実家に届けて欲しいと頼まれていた遺品(小さな飴缶に入れられた)をずっと保管していた。 彼を死なせた事、守れなかった悔いの想いはバーナードもアーサーも同じ。 バーナードは彼とアーサーの式典チケットを。 滞在するホテルの食堂で一緒になったドイツ人退役軍人グループの2人に渡し。彼らと手を重ねる。戦争で受けた傷心は同じだと…。 バーナードとアーサーは連れ添って式典参加の代わりに。 戦没者墓地を訪れ、数ある墓石の中から、彼らの意中の名を探しあてる。 そんな彼らの行動を映画は追いながら。 一方で英国内の警察のSNS投稿で。 マスコミが【退役軍人の一世一代の大冒険❗️】と大騒ぎして。 施設にも連日押し掛ける“正に時の人”にまつり上げられた。 そんな事も知らずバーナードは愛する妻バニーの待つ施設へ帰りつき…。 マイケル·ケインとグレンダ·ジャクソンは50年前に[愛と哀しみのエリザベス](73)で夫婦役を演じて以来の共演との事でした💫。
ツァラトゥストラハカク語リキ
3.5
「結婚してから70年、私たちは1秒たりとも無駄にしてこなかった」 * * ノルマンディ上陸70周年を記念した式典に出席するために、病気の妻を残して施設を抜け出した退役軍人の実話ベースの物語。 * * 元イギリス海軍の爺さんとその妻が戦争当時を思い出すところは、とても辛い気持ちが蘇る。一方で2人が出会ったころの素敵な思い出も蘇って幸せな気分になる。 * * 旅路では、 当時戦ったドイツ軍人と出会ったり、若い退役軍人と出会ったり、目の前で死んだ戦友の墓参りをしたり、とてもいいシーンが続くけど、泣けるところまでは行かなかった。 * * 戦争の罪を背負い続けるお爺さんと、彼を信じて寄り添うお婆さんが素敵。
Hitomix
5.0
스포일러가 있어요!!
2001HAL
4.0
マイケル・ケインの映画という事で軽い気持ちで観たが良い意味で裏切られて泣かされた映画だった。イギリスの老人ホームで暮らす老夫婦の夫が2014年ノルマンディ上陸の記念式典に出席する為に黙って老人ホームから出た90歳マイケル・ケインの話で実話との事である。 夫婦のほのぼのとした話でなく戦争の記憶を抱えて生きてきた人の話で私は思わず泣かされてしまった。マア、イギリス軍人の話でヨーロッパの出来事であり日本とは直接関係は無いがノルマンディでドイツが負けてそのまま日本も負けたのだから無関係と言えないだろう。 結局、マイケル・ケインは戦友の墓参りをする為にフランスに渡ったのでありずっと心に引っ掛かっていた。だから私は泣かされた。 マイケル・ケインの引退作品でありグレンダ・ジャクソンの最後(彼女は本作公開前にご逝去された)の作品でもある。観て良かった作品であり他の人にも是非観て欲しい。
ちびユウ
4.0
스포일러가 있어요!!
cocoa
3.5
原題は「The Great Escaper」。 「偉大なる脱走者」とか「大脱走兵」などの意味。 イギリス南部、ドーバー海峡に面したブライトンの町。 老夫婦バーニー(マイケル・ケイン)とレネ(グレンダ・ジャクソン)はケアホームで暮らしていた。 2014年の夏、ノルマンディー上陸作戦の70周年記念を祝う式典に申し込みを忘れたバーニー。 一人でケアホームを抜け出してフランスの式典会場を目指す元海兵隊のバーニーを描いた実話ベースのストーリーです。 一人で旅立つイギリスの老紳士の作品は何だか多い。 『君を想ってバスに乗る』、『ハロルド・フライ まさかの旅立ち』など。 今回は90歳のマイケル・ケインの引退作。 さらにグレンダ・ジャクソンの遺作になった作品で、お二方のさすがの演技、堪能しました。 海にたたずむバーニーも、部屋でくつろぐレネも杖を手放せず足元もおぼつかない。 でもその一歩一歩が長い人生を物語っている。 レネは毎日お化粧をし、髪を整え、身なりもきちんとしている。 それを待つバーニーも紳士的でとても規律的な暮らし。 ノルマンディー上陸(Dデイ)記念式典に参加するよう「フランスに行ってらっしゃい」と背中を押すレネだった。 黙ってケアホームを抜け出して港からフェリーに乗るバーニー。 手持ちのお金も乏しく、部屋もなかったバーニーを「ツインだから」と誘ってくれた元空軍のアーサー。 70年が経ってもそれぞれ戦争の傷を背負う退役軍人の心のうちは想像以上に重いものだった。 アーサーだけでなく、敵軍だったドイツの元軍人達との出会い。 オバマ(元)大統領やエリザベス女王も出席する記念式典の切符は元ドイツ軍人に譲り、バーニーとアーサーはバイユーの墓地を訪ねる。 墓碑がたくさん並ぶその地でバーニーが放つ言葉… 「すべて無駄な死だ」と言うのは心からの叫びのようだった。 この地を訪れるまで70年も必要だった、そんな気がします。 バーニーとレネは大戦の時に一度離ればなれになり、今回は二度めの離ればなれ。 それでも必ず帰ってくると信じるレネの強さ。 お二人の軽妙なやり取りも良いし、「私たちは一秒も無駄にしてこなかった」と言い切れるレネの姿は素敵だった。 海岸で傍若無人に振る舞うアホどもの自転車のバルブを引いて空気を抜くシーンも最高。 老夫婦愛だけでなく反戦もしっかり描いた心にじんわりしみる作品でした。 戸田奈津子さんの訳も良かったです。
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