dreamer4.5観終わって印象に残る場面や音楽を反芻し、背筋の凍る思いがした。 周防正行監督の「終の信託」は、一見、美しい純愛映画だが、人間の恐ろしい顔を、ちらりとのぞかせる。 信じる人に命の終わりを託す尊厳死と、その死の責任を問う検察官との対決の果てに、人間の心の深淵を見せる秀作だと思う。 ハリウッドでリメークされたヒット作「Shall we ダンス?」以来、周防監督が16年ぶりに、草刈民代と役所広司の二人と組んだ作品だ。 主人公の折井綾乃(草刈民代)は、評判の良い呼吸器内科の医師。不倫相手の医師(浅野忠信)に捨てられて自殺未遂騒ぎを起こした時、ぜんそく患者の江木泰三(役所広司)の優しさに救われる。 病状が悪化し、死期の迫った江木は「信頼できるのは先生だけだ。最期の時は早く楽にして欲しい」と綾乃に懇願する。 戦争で妹を亡くし、人のぬくもりを求めて心さまよう江木と、医師と患者の枠を超えた信頼を築いていく綾乃。 綾乃は、江木の死後、思いがけず殺人容疑で告発され、塚原検事(大沢たかお)との対決を通して、再び死と向き合うことになるのだった。 そして、クライマックスの取り調べシーンは、約45分の長丁場。じわじわ追い詰める塚原、自分の「愛」を貫こうともがく綾乃。俳優の力量で見せる息詰まる攻防は、語り継がれる名場面となるだろう。 劇中の美しいアリア「私のおとうさん」のエピソードのように、この作品は純愛のようで、時に喜劇のようでもある。 ラストシーンをどう観るかは、観る者に委ねられている。想像を喚起する洗練された演出で、人間の多面性を一気に見せるから、一度観ると、もう一度観たくなる。좋아요1댓글0
my life3.5何となく気になり初鑑賞してみた。監督は周防正行。「Shall we ダンス?」の役所広司と草刈民代との共演なり。 特に大した予備知識は無かったのだが、おおよその予想通りの作品だと思える作品ではあった。 テーマは尊厳死では無く安楽死なのかな。 う~ん、先日観た「人魚の眠る家」と少しテイストが近いのかも。あちらは脳死を取り扱った作品だが、こちらは重度の喘息患者であり雰囲気も微妙に重め。 つまり、キーとなるポイントは可能性は少ないだろうが苦しみに耐えながらも延命治療が可能なトコロにあるのかな。 だが…そのコトがきっかけで殺人罪の容疑者となってしまう。う~ん、もうちょっと病院側の配慮だとか…何か対策が無かったのかな。 ところで、大沢たかおの検事役がハマっていて存在感が凄いのね。わざと嫌われるような役柄ではあるが論破出来る術があり口調やボリュームを変えて畳み掛けてくる演技には圧倒されるかのよう。 ちょい役の浅野忠信も嫌な役柄ではあるが印象には残る。淡々としている映画ではあったが狙いは興味深く割りと長尺ではあったが結構と引き込まれたかな…ちゅう感じ。 役所広司と草刈民代との共演が大きいのだが尊厳死と安楽死…似て非なる行動に色々と考えさせられるものがあった。좋아요1댓글0
Schindler's Memo2.5監督の力で最後まで観ることは出来るが、残念ながら納得のいかない映画だと思う。 次の3点が引っかかる。 まず、呼び出し状による検察庁での任意の取調べという感じであったが、実際には既に裁判所から逮捕状が出ている。だとすれば、逮捕してから取り調べればよいではないか。映画を盛り上げるためとはいえ、こういう基本を外されると、映画全体が軽薄になってしまうと思う。せっかくの重厚なテーマが台無しだと思う。 次に、その重厚なテーマ、すなわち尊厳死のことであるが、これについては実際の事件から取材していることとはいえ、少し脚色が必要なのではないだろうか。こういう問題は、きちんとした患者本人の生前の意思を内外に示す書類なりの証拠が必要であることは言うまでも無い。それを行為者本人(すなわち医師)が怠ったことについては描ききられていないし、家族立会いを含めたその方法も稚拙であり、また十分な説明も不足なのは、必要以上に映画の中で明らかである。だとすれば、この医師に感情移入せよといわれても無理であって、その意味では失敗なのではないだろうか? そしてこれが最も引っかかるのであるが、申し訳ないが、果たしてこの主人公にふさわしい女優さんなのだろうかというところだ。監督としては奥さんを使いたかったことはわかるが、後半30分の大沢たかおとのやり取りにおいて、東大卒の優秀な女医(実際の事件では横浜市立大卒ではなかったかと記憶する)という側面が余りにも希薄だ。いくら優秀な検事とはいえ、文系の人間からあの言われようはないし、毅然と反論する演技が余りにも弱々しい。巻かれた調書にサインするところの葛藤などは、もう少し感情の揺れ等が表出されないと、育ちが良いだけの頭が弱いお嬢さんみたいで、何ともガックリきてしまう。個人的な感想で申し訳ないが、優秀なバレリーナであることは認めるにしても、決して華のある女優さんではないと思ってしまった。 出来るなら若い頃の岩下志麻のような、もしく松嶋奈々子クラスのシャープさが欲しかったと思う。期待して観ただけに残念。좋아요1댓글0
しじらみ3.5妖しい夜の病院、医療機器に被さるビニール、カーテンに映る影、人体実験みたいな治療、草刈民代に近付く浅野忠信の主観ショット…ホラーじゃないですか! 草刈民代と役所広司とのお喋りがメインになって以降は画面が停滞するところもあるけど、流石に正行は民代の撮り方を分かってる。狙いすましたように挿入される草刈民代のバストショットが良い。なんか生々しい。もの凄く生きている。 大沢たかおだけウンコ。映画の品格を一人で下げている。가장 먼저 좋아요를 누르세요댓글0
100円ライター3.5尊厳死をテーマにした作品。人を「殺して」はいけない、しかしそれは人の「幸せのため」にである。医療の問題とともに、司法の在り方についても問題提起している。医師・草刈と検事・大沢の間のやり取りにどんでん返しがあるのかとおもいきや、直球勝負。過去のいくつかの周防作品のようなオモシロエンタメではないが、これはこれで考えさせられる。가장 먼저 좋아요를 누르세요댓글0
いやよセブン3.0気管支喘息の末期患者(役所広司)から安楽死を希望された医師(草刈民代)が、遺族から訴えられて検事(大沢たかお)の取調べをうける。 前半は医師と患者の心の交流とともに患者の死まで、後半は医師が検事の取調べを受け、話が最後までかみ合わない様子が描かれる。 私自身の経験から、終末医療の凄まじさは言葉を絶する状況であり、法律という概念に収まらないような気がする。 従って法律が前面に出てきてしまうと、人間の威厳や尊厳が吹き飛んでしまう。 この映画からの教訓は、医者の皆さん、患者の家族を信じないで、ということか。가장 먼저 좋아요를 누르세요댓글0
あっちゃん
3.0
朔立木の同名小説を映画化したヒューマンドラマ。 重度の喘息患者から、最期のときは早く楽にしてほしいと頼まれた医師。終末医療がどうあるべきかという重いテーマを描く。
dreamer
4.5
観終わって印象に残る場面や音楽を反芻し、背筋の凍る思いがした。 周防正行監督の「終の信託」は、一見、美しい純愛映画だが、人間の恐ろしい顔を、ちらりとのぞかせる。 信じる人に命の終わりを託す尊厳死と、その死の責任を問う検察官との対決の果てに、人間の心の深淵を見せる秀作だと思う。 ハリウッドでリメークされたヒット作「Shall we ダンス?」以来、周防監督が16年ぶりに、草刈民代と役所広司の二人と組んだ作品だ。 主人公の折井綾乃(草刈民代)は、評判の良い呼吸器内科の医師。不倫相手の医師(浅野忠信)に捨てられて自殺未遂騒ぎを起こした時、ぜんそく患者の江木泰三(役所広司)の優しさに救われる。 病状が悪化し、死期の迫った江木は「信頼できるのは先生だけだ。最期の時は早く楽にして欲しい」と綾乃に懇願する。 戦争で妹を亡くし、人のぬくもりを求めて心さまよう江木と、医師と患者の枠を超えた信頼を築いていく綾乃。 綾乃は、江木の死後、思いがけず殺人容疑で告発され、塚原検事(大沢たかお)との対決を通して、再び死と向き合うことになるのだった。 そして、クライマックスの取り調べシーンは、約45分の長丁場。じわじわ追い詰める塚原、自分の「愛」を貫こうともがく綾乃。俳優の力量で見せる息詰まる攻防は、語り継がれる名場面となるだろう。 劇中の美しいアリア「私のおとうさん」のエピソードのように、この作品は純愛のようで、時に喜劇のようでもある。 ラストシーンをどう観るかは、観る者に委ねられている。想像を喚起する洗練された演出で、人間の多面性を一気に見せるから、一度観ると、もう一度観たくなる。
my life
3.5
何となく気になり初鑑賞してみた。監督は周防正行。「Shall we ダンス?」の役所広司と草刈民代との共演なり。 特に大した予備知識は無かったのだが、おおよその予想通りの作品だと思える作品ではあった。 テーマは尊厳死では無く安楽死なのかな。 う~ん、先日観た「人魚の眠る家」と少しテイストが近いのかも。あちらは脳死を取り扱った作品だが、こちらは重度の喘息患者であり雰囲気も微妙に重め。 つまり、キーとなるポイントは可能性は少ないだろうが苦しみに耐えながらも延命治療が可能なトコロにあるのかな。 だが…そのコトがきっかけで殺人罪の容疑者となってしまう。う~ん、もうちょっと病院側の配慮だとか…何か対策が無かったのかな。 ところで、大沢たかおの検事役がハマっていて存在感が凄いのね。わざと嫌われるような役柄ではあるが論破出来る術があり口調やボリュームを変えて畳み掛けてくる演技には圧倒されるかのよう。 ちょい役の浅野忠信も嫌な役柄ではあるが印象には残る。淡々としている映画ではあったが狙いは興味深く割りと長尺ではあったが結構と引き込まれたかな…ちゅう感じ。 役所広司と草刈民代との共演が大きいのだが尊厳死と安楽死…似て非なる行動に色々と考えさせられるものがあった。
Schindler's Memo
2.5
監督の力で最後まで観ることは出来るが、残念ながら納得のいかない映画だと思う。 次の3点が引っかかる。 まず、呼び出し状による検察庁での任意の取調べという感じであったが、実際には既に裁判所から逮捕状が出ている。だとすれば、逮捕してから取り調べればよいではないか。映画を盛り上げるためとはいえ、こういう基本を外されると、映画全体が軽薄になってしまうと思う。せっかくの重厚なテーマが台無しだと思う。 次に、その重厚なテーマ、すなわち尊厳死のことであるが、これについては実際の事件から取材していることとはいえ、少し脚色が必要なのではないだろうか。こういう問題は、きちんとした患者本人の生前の意思を内外に示す書類なりの証拠が必要であることは言うまでも無い。それを行為者本人(すなわち医師)が怠ったことについては描ききられていないし、家族立会いを含めたその方法も稚拙であり、また十分な説明も不足なのは、必要以上に映画の中で明らかである。だとすれば、この医師に感情移入せよといわれても無理であって、その意味では失敗なのではないだろうか? そしてこれが最も引っかかるのであるが、申し訳ないが、果たしてこの主人公にふさわしい女優さんなのだろうかというところだ。監督としては奥さんを使いたかったことはわかるが、後半30分の大沢たかおとのやり取りにおいて、東大卒の優秀な女医(実際の事件では横浜市立大卒ではなかったかと記憶する)という側面が余りにも希薄だ。いくら優秀な検事とはいえ、文系の人間からあの言われようはないし、毅然と反論する演技が余りにも弱々しい。巻かれた調書にサインするところの葛藤などは、もう少し感情の揺れ等が表出されないと、育ちが良いだけの頭が弱いお嬢さんみたいで、何ともガックリきてしまう。個人的な感想で申し訳ないが、優秀なバレリーナであることは認めるにしても、決して華のある女優さんではないと思ってしまった。 出来るなら若い頃の岩下志麻のような、もしく松嶋奈々子クラスのシャープさが欲しかったと思う。期待して観ただけに残念。
しじらみ
3.5
妖しい夜の病院、医療機器に被さるビニール、カーテンに映る影、人体実験みたいな治療、草刈民代に近付く浅野忠信の主観ショット…ホラーじゃないですか! 草刈民代と役所広司とのお喋りがメインになって以降は画面が停滞するところもあるけど、流石に正行は民代の撮り方を分かってる。狙いすましたように挿入される草刈民代のバストショットが良い。なんか生々しい。もの凄く生きている。 大沢たかおだけウンコ。映画の品格を一人で下げている。
ペンギンが家にいる
3.0
스포일러가 있어요!!
100円ライター
3.5
尊厳死をテーマにした作品。人を「殺して」はいけない、しかしそれは人の「幸せのため」にである。医療の問題とともに、司法の在り方についても問題提起している。医師・草刈と検事・大沢の間のやり取りにどんでん返しがあるのかとおもいきや、直球勝負。過去のいくつかの周防作品のようなオモシロエンタメではないが、これはこれで考えさせられる。
いやよセブン
3.0
気管支喘息の末期患者(役所広司)から安楽死を希望された医師(草刈民代)が、遺族から訴えられて検事(大沢たかお)の取調べをうける。 前半は医師と患者の心の交流とともに患者の死まで、後半は医師が検事の取調べを受け、話が最後までかみ合わない様子が描かれる。 私自身の経験から、終末医療の凄まじさは言葉を絶する状況であり、法律という概念に収まらないような気がする。 従って法律が前面に出てきてしまうと、人間の威厳や尊厳が吹き飛んでしまう。 この映画からの教訓は、医者の皆さん、患者の家族を信じないで、ということか。
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