딜리트 히스토리

フランス郊外の低所得者層の住宅地。 夫と息子に出ていかれた大酒飲みのマリー。 ネット通販好きでお金の工面に忙しいベルトラン。 配信ドラマにハマり過ぎて元の仕事をクビになり、今はタクシー運転手のクリスティーヌ。 この３人が繰り広げるドタバタ劇と言うところ。 いわゆる「フレンチ・コメディ」なんですが、笑いや突っ込みどころに困るのがこの手の作品です。 ３人ともあの有名な「黄色いベスト運動」のデモで知り合い、お互いの苦境でさらに絆が強くなっている。 みんなお金に困っているのはそれぞれに問題があり。 ちょっとだけ同情できるのはベルトランの娘がいじめで学校に行けなくなったところかな。 SNSやインターネットの急スピードの普及により、マリーはお酒の失敗からいかがわしい動画を撮られ脅迫される。 (脅迫するのは『アマンダと僕』の優しい叔父さん役のバンサン・ラコスト。) ベルトランは電話で話すだけの「ミランダ」に夢中、しかしその正体はA.I.だったのはすぐわかる。 タクシーの顧客満足度アプリが星一つで悩むクリスティーヌ。 みんなお金を工面するために努力しているようで間違っている。 自分の恥ずかしい動画を削除してもらうためにGoogleを訪れるマリーですが、「GAFAをぶっ潰せ！」って無理ですから。 SNSもネットも使い方次第。 悪用する側も悪用される側もそれぞれ問題があると思うな。 最後に「糸電話」や「巻き貝」で会話をする３人。 地球の周りを衛星が飛び交う時代は逆戻りはできないけれど「月から見たらちっぽけな問題」と言う結論らしい。 まぁ、３人の貧困の原因はちゃんとあると思う。 決して時代のせいじゃない。 う～ん、いろいろ思うことのあるフレンチ・コメディ。 割りと好きな「ヒャッハー」シリーズでもノレないジョークがいっぱいあったから、フランスのコメディはこんな感じなんだろう。