모하비

持つ者と持たざる者、又は知的な悪党と野蛮な悪党との死力を尽くしたシングルマッチといえば聞こえはいいが、人気のない砂漠にプチ自分探しの旅にやって来たハリウッドのセレブな兄ちゃん（職業不詳）が、与太者のサイコキラーと偶然に出会い、その後、執拗にストーカーされるだけの中身スカスカの話。ローマ人に処刑されたキリストの話まで持ち出してくる二人の会話のやり取りは、いかにも脚本家出身の監督らしく哲学的であるが、どこか的外れで、退屈極まりない。