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野乃子

野乃子

6 years ago

4.0


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Yves Saint Laurent

Movies ・ 2014

Avg 3.0

公私共にパートナーだったピエールを語り部としたイヴ・サンローランの伝記映画。 ブランドの流れよりイヴの感情の機微や人間関係にやや重きを置いている構成は楽しめたし、ピエール視点と考えると納得もできる。 いかにも神経質で繊細なイヴは好演! 対して美しく繊細というよりはどっしり安定感のあるピエールの様子はパートナーとして説得力がある。 見どころのひとつは財団から実際に貸し出された現物の衣装。 コレクションショーのシーンは緊張感と美しさで息を飲む。 有色人種の起用にも積極的だったイヴ・サンローランのショーシーンには当時実際に起用された日本人モデル川原亜矢子本人さんも出演。 序盤にはベルナールによる肖像画が描かれた場面や、大切に飾られている様子も映される。 ベルナールがはじめピエールの恋人? として描かれているのが興味深い……。 イヴの繊細で線の細い才ある青年の様子は、はじめ画家エゴン・シーレの伝記映画を思い出したが(こちらも好演)、観賞後はむしろライアンデッカーのイメージが重なる。 もちろんそれはピエールの存在ありきで、公私を長く共にした同性のパートナーが死後まで深く彼を想い、約束を違わずにいる。 本人はあくまで表に出たいタイプではないけれど、その作品は華やかで品があり多くの人に愛される(これはエゴン・シーレと真逆だ)。 ライアンデッカーの記録は本人の遺言に従いパートナーが処分してしまったらしいので資料が無さそうだけど、彼の伝記映画も観てみたい。