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dreamer

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4 years ago

4.0


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Body Double

Movies ・ 1984

Avg 3.1

"アルフレッド・ヒッチコック監督の「めまい」「裏窓」にオマージュを捧げた、ブライアン・デ・パルマ監督ワールド全開のサスペンス・スリラー 「ボディ・ダブル」" この映画の題名の「ボディ・ダブル」というのは、映画用語で演じる俳優の体(ボディ)の部分の代役の事で、スターは顔のアップで演技をし、ヌードのラブシーン等は肢体の見事なボディの代役で撮影をする事を指しています。 この映画は、映画界を背景として謎と猟奇の殺人事件が展開していく物語です。 売れない三流役者(クレイグ・ワッソン)が、閉所恐怖症のために失業してしまいます。 そして、彼は友人の紹介で知り合った男に頼まれて、豪華な家の留守番役を引き受ける事になり、そこから望遠鏡で覗いて見ていると、向こうの家に半裸の美女がいます。 いつの間にか彼女を恋してしまった、この三流役者が、ある夜、彼女がインディアンの大男に惨殺されるのを覗いてしまい、さて、その後、彼の運命やいかに----というサスペンス・スリラーです。 当然の事ながら、この映画はサスペンス・スリラーの神様、アルフレッド・ヒッチコック監督の熱烈な信奉者で、その作品も一作毎にヒッチコック監督タッチの演出技法を駆使し、オマージュを捧げ続ける、「殺しのドレス」、「ミッドナイトクロス」のブライアン・デ・パルマ監督が、ヒッチコック監督の代表作の「めまい」と「裏窓」を題材に、ひとつの物語に状況設定をしてオマージュを捧げた映画なのです。 このブライアン・デ・パルマ監督こそは、誰もが認めるヒッチコック監督の後を継ぐスリラー作家で、この映画でも、"映画の世界"に題材をとってみせたのも、「めまい」や「裏窓」といったスリラーのクラシックを堂々と再現するための、いわば額縁でもあるのです。 恋してしまった女を三流役者が延々と追うところ----。色情狂ともいえるこの女性との太陽の下でのラブシーンを、360度回転させながら撮りあげる場面。 元ネタがわかっていても、思わず膝をのり出さずにはいられない面白さ。 本当に、デ・パルマ監督はヒッチコック監督が好きで好きでたまらないのが、よくわかります。 師匠のヒッチコック監督も、ケレン味たっぷりの面白さがありましたが、デ・パルマ監督は、それをもっとどぎつく、血みどろの演出で我々観る者の心を氷つかせます。 ドリルが美女を刺し通し、更に下の部屋の天井へ突き抜けて血をしたたらせる描写等、本筋には関係のないところで、デ・パルマタッチを炸裂させて、まさしく地獄絵の歓喜と恐怖を増幅させていくのです。 とにかく、意外な真犯人の登場するラストまで、官能シーンを織り込んだ緻密な構成、凝った音楽の効果等、デ・パルマワールド全開で、刺激たっぷり、トリックいっぱい、映画の遊びを存分に楽しませてくれる作品です。