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Aretha Franklin(1942~2018) アリーサ・ルィーズ・フランクリン。 テネシー州メンフィス出身。グラミー賞20回受賞。“クィーン・オブ・ソウル”の異名を持つ彼女の自伝映画。 彼女の生前の希望でジェニファー・ハドソン(81年生まれ)が演じました。 リーズル・トミー監督(年齢不詳)初長編映画。 題名「RESPECT」は1967年6月2週連続初の全米No.1に輝いた楽曲のタイトルでもあります。 『♪私たちは互いにほんの少しの敬意を、特別扱いを、大事にして。♪』と歌詞に思いを込めました。 彼女はシンガーソングライターであり、レコーディングの際などでも曲の完成のために、楽器の総合プロデュース才能を遺憾無く発揮してます。 父親C.L.フランクリンはバプテスト教会の主任牧師で、日曜教会の時の説教には黒人解放の論説を強く掲げました。 マーティン・ルーサー・キングJr(1929~1968)の親友とも言われ彼の暗殺事件の死には、親娘共々激しい悲嘆を感じたともされてます。 ただその激情的性格は妻とも衝突。 アリーサが6歳の時母と別居。 しかし母親の歌手譲りの歌唱はよいことにいい影響を受け、父親の勧めに応じて大人の前でゴスペルを披露しました。 けれど彼女が10歳の時突然母親が心臓発作で亡くなったため、そのショックでしばらく言葉すら発することが出来なくなったんです。 そして12歳の時妊娠。相手はいつも一緒にいる父親ではないかとの憶測もあったそうですが、後に近所の少年だったことが判明。さらに15歳の時には別の少年と二人目の男児をもうけたと。けれど彼女の姉妹同様、母親がわりのクララ婦人の養育のお陰で、彼女は歌の道へ進むことが可能となりました。 成人後も夫でありマネージャーであったテッド・ホワイトとは61年から68年まで信頼と暴力のはざまで悩まされ。 欧州ツアー・マネジャーであったクリン・ターマンとは78年から84年に夫婦という形で、公私共々に一緒の活動をしました。 この間「A naural woman」「Aint no way」「I say A little prayer」「Chain of fools」「Think」などのヒット。ヨーロッパ・ツアーの成功など華々しい活躍を残します。 しかし人間の“人生の振りはば”は波乱万丈で、その意味を含めてが、共感される人気の秘密かも知れません。 一方そういう意味では演じたジェニファー・ハドソンにも。 「ドリーム・ガールズ」(06)でアカデミー助演女優賞受賞し、栄光を勝ち得ましたが。 2008年10月に母と兄と甥を、姉の元夫に射殺されるという事件に遭遇しています。人生一筋縄ではいかない所でしょうか。 アリーサは歌手デビューの頃は持ち前の歌唱力で、カバー曲などを器用に歌いこなしてはいましたが、その分個性が見いだせずヒットに恵まれませんでした。 しかし元々の歌手のルーツである〈ゴスペル〉に活路を見いだし、歌詞に強いメッセージを込められるようになり、また姉妹の音楽的協力も得て、長い間歌手の頂点を極めています。 エンディングで《ケネディ記念賞》を キャロル・キング(この人の“君の友達”という歌大好き)が受賞した年。 その記念式典コンサートのサプライズ・ゲストとして登場。彼女のカバー曲を歌い、キャロル・キングの感涙の表情を導き出した映像が見られました。
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