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dreamer

dreamer

1 year ago

4.5


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Breathless

Movies ・ 1960

Avg 3.5

この映画の見どころの一つは、やっぱり、この主演の二人の存在そのものの魅力だと思います。 ミシェルはたいした理由もなく、警官を撃ち殺してしまい、警察に追われる身になります。 逃避行を続けるミシェルを助けるパトリシアですが、彼女のもとにも刑事がやって来るのです。 パトリシアは、ミシェルの愛を確かめるため、ある行動に出るのですが-----。 とまあ、青春映画のような、恋愛映画のような、犯罪映画のような、境界線のない映画です。 現在では、起承転結の曖昧なものや、何を言いたいのか、よくわからない不思議なイメージのもの、主人公の行動に理由も意味も見い出せないものなど、いくらでも、そういう映画があって(特に1970年代のアメリカン・ニューシネマ以降)、珍しくもなんともありません。 でも、この映画が公開された当時(1960年代前後)は、前代未聞であったろうと思います。 当時、映画は詩的なもの、感覚的なものではなかったのです。 そういう映像の常識をあっさりと打ち破ってしまったのが、この映画でした。 最初に、この映画を観た人は、さぞかし驚いたことでしょう。 ストーリーもカメラワークも、何から何までブッ飛んでいる感じで、物凄い違和感があったことでしょう。 でも、その時代の若い人には受けたに違いありません。 だからこそ、アメリカで、"アメリカン・ニューシネマ"が生まれたのです。 「俺たちに明日はない」や「イージー・ライダー」を作ろうとした人たちは、間違いなく、このジャン=リュック・ゴダール監督の奔放な映像に影響され、触発されたのだろうと思います。 そういった事を考えるにつけ、映画史を変革するほどの影響力を、当時の映画人たちに与えた映画だという事で、貴重な作品だと痛感します。