
星ゆたか

Stand Up Guys
Avg 3.3
2022.12.30 映画制作時。アル・パチーノ:72歳。クリストファー・ウォーケン:69歳。アラン・アーキン:78歳。 ベテラン俳優の現役ぶりの再会を観客が喜ぶ作品か。 28年ぶりに刑務所から出所した主人公ヴァル。出迎えに来た元ワル仲間のドグ。 ドグはすでにワルの世界からは表面上は、アシを洗っているが元ボスからヴァルに悪事の闘争中に息子を殺されたと逆怨みされ、24時間中に“殺せ”の指令を実は受けていた。しかし持病を持ち薬局に夜間の盗みに入ったさいには、数々の種類の薬を抱えこむ。 一方シヤバに出た開放感から、ヴァルは“パーティ”(女遊び)に出始めに向かうため“強壮剤”を手にし、一錠でいい所を何錠も口に入れた。そのため効果が出過ぎで、後に医師の治療まで受ける“オマケツキ”。 この後元三人組のもう一人の仲間ハーシュ、車の運転自慢のこの男のさらに“持ち物自慢”の描写などもある“下ネタ”の下世話喜劇展開が前半。 中盤から後半に元ワルの“腕の見せ所”があるクライムアクションに繋がってゆく。 ハーシュは心臓疾患の持病から早々と命を落とし、その日の内に看護師の彼の娘を呼んで墓場に埋葬。そばにショベルカーがあるだけですでに済みという。この展開描写を数カットではハショリスギだろう。 他の二人もそれぞれ〈死〉をお互い意識しているから、それでいいとするのかもしれないが、何とも前半の下世話ぶりがあるなら、最後ももう少し哀感たっぷりでもいいんじゃなかろうか。 そもそもこの映画。28年ぶりのワル仲間の再会ドラマという設定。 これは俳優の演技力のレベルから始まった、どちらかというと舞台劇のスタイルだ。 どうしても28年という長い年月の時の流れが、俳優の演技力を持ってさえも、この登場人物らから感じられない。主人公が刑務所内で経験したこと。迎えに出た仲間の28年も長かったはずだ。 せっかく映像の力。映画の時間空間の自由自在な表現形式があるんだから、それをもう少し効果的に使わない方はないだろう。所どころ現在の関わりあっている人間から、彼らの“時間の経過”は多少測れるけれども。 脚本の弱さだろう。年寄りの肉体自慢を笑い合えるのは同世代だけで。 よく年配のボディビルダーの立派な健康肉体を見ることあるけど。それはあくまでもギリギリに引っ張った筋肉であって、ピンと跳ねたまだゆとりのある若い成長期の肉体ではないから、どうしても“無理”を感じてしまうんだよね。 だから年配の肉体の艶笑話は、彼らより下の世代、若い者にとっては付き合いで“苦笑する”のも本音はワズラワシイのでは。 “可愛いい”などと何度も言わせていると嫌われるよ! だから本来なら若手・中年全盛期の人達の心理的支えの存在で、年寄りならではの肉体ではなく、精神的な余裕ある人柄の温かみを感じさせるべきではなかろうか。 演技者としての魅力は晩年でもそれぞれ充分ですが。 それにしてもアル・バチーノさんなら。 「ゴットファーザー」(72)「スケアクロウ」(73)「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」(92) クリストファー・ウォーケンさんなら。 「ディア・ハンター」(78)「デッド・ゾーン」(83) アラン・アーキンさんなら。 「暗くなるまで待つて」(67)「愛すれど心さびしく」(68) なんて好きだけどなぁ✨