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ひろ

ひろ

9 years ago

3.5


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My Left Foot: The Story of Christy Brown

Movies ・ 1989

Avg 3.4

生まれつき脳性麻痺で左足しか動かすことのできなかったアイルランド人画家であり小説家であるクリスティ・ブラウンの同名の自伝を映画化した1989年のアイルランド・イギリス合作映画 ・ 1932年、アイルランドのダブリンに生まれたクリスティ(ダニエル・デイ・ルイス)は、生まれながらにして脳性小児麻痺に冒され、かろうじて動く左足を用いて外界との交流をはかるようになる。やがて彼は、専門医のアイリーン(フィオナ・ショウ)の指導で言語能力や身体機能を開発させ、絵の個展を開くまでに至るが…。 ・ 左足しか動かせず、意志を伝えられない少年時代に、初めて左足で意志を伝えるシーンは、涙無しでは観ることができなかった。絵を書き、文章を書いて、伝える手段を手に入れたクリスティ。それでも大きな障害が彼を苦しめた。 ・ 障害に苦しんだ男がハッピーになるという単純なヒューマンではなく、苦しみと戦う彼の姿を痛々しくも、しっかりと描いている。そんな彼を支える周りの人たちが素晴らしい。 ・ 母親はもちろん、兄弟や父親も彼を障害者ではなく、普通の家族として接しているのだ。こういう人の気持ちはそれなりに理解できるけど、同情や特別扱いされることがつらいんだよね。だから、この家族は素晴らしい。 ・ クリスティを演じてアカデミー賞主演男優賞を受賞したダニエル・デイ=ルイス。体が不自由な主人公だから、演技の動きにもかなり制限があるのに、神がかり的な熱演。この映画の18年後に「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」で再びオスカーを受賞した。この人は本当に一握りしかいない本物の役者。 ・ そして、母親役でアカデミー賞助演女優賞を受賞したブレンダ・フリッカーも素晴らしかった。ダニエル・デイ=ルイスの熱演とは対極で、彼女の演じた母親は、世界中にいる我が子を全力で愛する普通の母親だった。障害のある息子に、普通の母親であり続ける母親の姿が心を打つ。 ・ あまり障害者や病気を劇的に描いた作品は、制作者のエゴを感じたりして好きじゃないが、これは本人の自伝だし、描き方に悪意がないのでいい作品だと思う。