
てっぺい

Spider-Man: Across the Spider-Verse
Avg 4.1
Jun 17, 2023.
【スイングする映画】 冒頭のクレジットからバグる映像で、一気に観客を別バースへスイング。数多のスパイダーズがスイングしまくるカオスな映像に心もスイング。見終わると、次作が早く見たくてたまらない。 ◆トリビア ○ 続編となる『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』が2024年3月29日に全米公開予定。スパイダーウーマンのスピンオフ映画も制作中。(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース) ○ 本作には、サムライ・スパイダーマンやマンガ・スパイダーマンと呼ぶ日本に関係するスパイダーマンが登場(ただし背景のどこかに紛れ込むようなカメオ登場か)。また次作には日本のスパイダー・キャラクターがもっと登場すると予告されている。(https://theriver.jp/spv-2-3-jp-spider-man/) ○ マイルス・モラレスを実写版映画に登場させる企画が進行中。スパイダーマンを演じるトム・ホランドは「『スパイダーマン』にとってのベスト」と世代交代を示唆している。(https://theriver.jp/holland-miles-live-action-opportunity/) 〇スパイダーマンがレゴで再現される部分は、14歳の少年が手がけている。自作のスパイダーマンレゴ動画を公開したところ、プロデューサーの目に留まり実現。『スパイダーバース』のように、映画にインスパイアされた人たちのなかからヒーローのような若者が現れたとプロデューサーは語る。(https://eiga.com/news/20230613/6/) 〇「”悲しき運命”に抗う」事が本作のテーマの一つ。過去、映画の初代「スパイダーマン」シリーズではベンおじさんを失い、「アメイジング・スパイダーマン」シリーズではグウェンが命を落とし、トム・ホランド版のシリーズではメイおばさんの死に直面する。(https://eiga.com/news/20230519/7/) ○マイルスの声を演じたシャメイクムーアは、『鬼滅の刃』『進撃の巨人』『呪術廻戦』『NARUTO』が好き。(https://theriver.jp/spm-atsv-casts-interview/) ◆概要 アカデミー長編アニメーション賞を受賞した「スパイダーマン スパイダーバース」('18)の続編。 【監督】 ホアキン・ドス・サントスほか 【声の出演】 (字幕版) シャメイク・ムーア 「バンブルビー」ヘイリー・スタインフェルド 「スター・ウォーズ」シリーズ オスカー・アイザック 「ブレット・トレイン」ブライアン・タイリー・ヘンリー 「ゲット・アウト」ダニエル・カルーヤ (吹替版) 小野賢章、悠木碧、宮野真守、関智一、田村睦心、木村昴、佐藤せつじ、江口拓也 【公開】2023年6月16日 【上映時間】140分 ◆ストーリー マルチバースを自由に移動できるようになった世界。マイルスは久々に姿を現したグウェンに導かれ、あるユニバースを訪れる。そこにはスパイダーマン2099ことミゲル・オハラやピーター・B・パーカーら、さまざまなユニバースから選ばれたスパイダーマンたちが集結していた。愛する人と世界を同時に救うことができないというスパイダーマンの哀しき運命を突きつけられるマイルスだったが、それでも両方を守り抜くことを誓う。しかし運命を変えようとする彼の前に無数のスパイダーマンが立ちはだかり、スパイダーマン同士の戦いが幕を開ける。 ◆ ◆以下ネタバレ ◆ ◆映像 コロンビアや、その他配給・製作会社のクレジットがバグる冒頭(全てのクレジットをいじる映画は初かも知れない)。スパイダーバースの次元に見ているこちらをスイングさせるような演出に早速心が躍る。淡い色で彩られたグウェンの美しいバースに、シェイクスピアの作品から生まれた二次元ヴィランが暴れる異質感。グウェンとマイルスが逆さで見つめるブルックリンの街並みも美しければ、レゴのバースまで登場するカオス笑。でも本作の映像美の極め付けはやはりスパイダー・ソサエティ。ついに実写まで混在した世界では、いわゆる“大いなる力には大いなる責任が伴う”事を説くシーンでアンドリュー・ガーフィールドと少しだけトビー・マグワイアが(トム・ホランドはいなかったように思えたが…)。スパイダーキャットもいれば、ホースにレックスまで登場し、もうナンデモアリになったごちゃ混ぜ感に身を置かざるを得ない楽しさ。およそ240体登場したというスパイダーズは、マンガやゲームに由来する“ぽっと出”ではないキャラクター達のようで、その辺りに明るくない自分としては歯がゆさももあった笑 ◆マイルス 前作から、すっかり街のヒーローへと成長していたマイルス。グウェンを描いては再会を待ち望んだ彼が、ついにその時を迎え、逆さの景色を前に手を寄せそして戻すシーンがなんとももどかしい。母の優しい鼓舞に勇気づけられ、彼女を追った先で突きつけられた“秩序”という運命。当然抗う決意をする彼に襲いかかるスパイダーズという構図もなんとも面白い。命からがら父を助けに戻ったバースが別だったという驚きもあれば、そこに登場したのはヴィランの自分という最高のお膳立ても。マイルスを通して見ると、彼の成長していく姿とそこから発想しうる最高に楽しい展開が全てストーリーに詰まっている事が見えてくる。 ◆グウェン グウェンのドラムとモノローグから始まった本作は、マイルスが主人公だとすれば、彼女は裏の主人公。親友を亡くし、警察官の父との距離に悩み、やはりスパイダーとしての運命と葛藤する彼女。別次元でのグウェンが必ず死ぬとマイルスに告白していたシーンもあれば、マイルスが“失敗作”である事をどう告白すべきか悩んだシーンもあり、彼女の心の機微が至る所に。本作は、映像美を懇々と見せつけながら、マイルスとグウェンの2人にどっぷり感情移入させる脚本の緻密さも見え隠れ。冒頭の伏線を回収しながら“自分のバンド”でマイルス救出に向かう彼女は勇敢で、自身もスパイダーの“運命”に抗う事を決めたようにも見えた。次作での彼女の描かれ方にも注目したい。 ◆関連作品 「スパイダーマン スパイダーバース」('18) 前作で、マーベル・コミックの漫画を原作とする『スパイダーマン』の映画としては初となるアニメ作品。第91回アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞した。プライムビデオ配信中。 ◆評価(2023年6月16日時点) Filmarks:★×4.4 Yahoo!映画:★×4.3 映画.com:★×4.1 引用元 https://eiga.com/movie/96269/ https://ja.m.wikipedia.org/wiki/スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース