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zizi

zizi

19 days ago

4.0


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Kwaidan

Movies ・ 1964

Avg 3.4

ある意味、この時代の映画の完成型かも。大作と言うよりは、拘りの逸品。 先ずは美術、特に大道具のセットに驚く。狭いスタジオじゃ入りきらないと、元飛行機の格納庫を利用。 それが最も活きてたのが「雪女」。森がそのままある!「耳無し芳一」もパースペクティブで没入感が凄い。 美術では背景も凄いレベル。当時は《描き割り》と言う絵を描いた巨大な布を後ろにぶら下げていたのだが、それが、また幻想的。大道具がリアルなら、真逆な非現実性。真っ赤な空に巨大な目が沢山浮かんでるとか、ダリみたい。 次に音響・音楽。かの世界的巨人の武満徹。和楽器を使う音楽もとても効果的。弦の軋みや、バチの当たる音などをきちんと拾ってダイナミック、かつノイジー! また、わざわざ書かれていた肩書きの「音響」〜これが凄い。現代音楽の新たなジャンル・ミュージックコンクレートを用い、音楽か?音か?〜効果音か音楽か?垣根のない音。楽器や生活音などを録音し、そのテープに変調を掛けたり、切り貼りしたり。しかも勿論当時はアナログ手作業。ここは様式美の真逆=感性勝負! 最後に豪華絢爛な役者群。岸恵子・久我美子・有馬稲子の3人でお抱え映画会社に縛られない映画プロダクションをと作られた「にんじんくらぶ」プロダクション。 そこの最後の作品。だからか次々と垣根を超えて大俳優のオンパレード。まぁ凄いメンバー。 フランスに渡ってた岸恵子の努力もあり、カンヌで入賞。 それらの要素を一つにまとめ上げた監督の感性は凄いなと思う。サービス精神より己の感性の発現の強い方なのだろうな。「切腹」もぜひ、観なければ!!