
星ゆたか

Kyu Ju Sai. Nani ga Medetai
Avg 3.4
2025.4.11 まず、この作品の監督前田哲さん(同性同名の俳優さんあり)の前作「老後の資金ありません」の私のWATHAレビューを読み返して見た。2022.10.27とある。 その作品で助演していた当時89歳の草笛光子さんに驚いていたが⁉️。 何と91歳の草笛光子さんが。 今度は堂々の主演での。 「九十歳。何がめでたい」である。 その作品と今回の作品との間、確かTV❲徹子の部屋❳だったか。 女学校時代からの同期の岸惠子さんと二人で出演していて。 その“お元気ぶり”(お二人とも)に、嬉しく思ったものだ。 この年齢での主役映画が草笛光子さんという女優に回ってきた事は。 日本映画界において喜ばしいと思った。 吉永小百合さんら共に。 是非頑張っていて欲しいものだ。 『あの人がお元気なんだから私も頑張ろう』と。 きっと後進に居るものの励みになると思うからだ。 さてその草笛光子さんが演じるのが。 2016年の書籍売上第1位✨佐藤愛子さん(1923.11.5生)の「九十歳。何がめでたい」の佐藤愛子さん役での出演である。 佐藤愛子さんは現在101歳。 2021年には「九十八歳、戦いやまず日は暮れず」も出版。 去年その101歳で転倒骨折し。 認知症が進んでしまったらしい。 この映画はその佐藤愛子さんが。 九十歳を越えた頃、自身の老いからの理由で、連載執筆を断っていたが。 唐沢寿明さん演じる、吉川という熱心な編集者にほだされて書いた「九十歳…」の出版をめぐる日々を。 その仕事一途に生きてきて、家庭をなおざりにしていた“昭和世代の男の(離婚を絡めた)悲哀と共に描いた作品である。 佐藤愛子さんの小説は残念ながら。 本作も含めて未読なれど。 やはりTV❲徹子の部屋❳で。 その語りぶりを面白く見ていて。 映画の中でも紹介されている。 佐藤愛子さんと孫娘との数年コスプレ年賀状の([孫と私のケッタイな年賀状]文庫版)愉快エピソードも知っていて。 好印象の方である。 その年賀状エピソード部分も。フォトジック写真映像で。 しっかり草笛光子さんと子役とで再現されている。 かつてTVドラマ[愛という名のもとで](92)等で。トレンディドラマの人気俳優だった唐沢寿明さんが。 すっかりベテラン喜劇役者ぶりを見せているのも、目をみはる。 そう言えば、昨年暮れ「杉原千畝スギハラウネ」などというホロコースト関連映画のシリアスな芝居も良かった。 本作では職場ではパワハラ曲がりの言動で煙たがれ。 家庭では会話が無かった事と愚痴と説教くささで。 木村多江の妻に離婚をせめられ。初めて過去の自身を省みる役柄である。 映画としては。 その『佐藤愛子さん風』独自の物言いが楽しめるのだが。 ラストクレジットで佐藤愛子さんの実際の写真が流されるとなると。 あの近年の佐藤愛子さんの「九十歳…」出版頃だけの描写でなく。 もっと、それまでの出生経緯や、若き頃の女流作家面の佐藤愛子像も見られたら良かったかなと思えた。 この老婦人の晩年の物言いはこうして培われたのだと理解する為に。