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dreamer

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4 years ago

5.0


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The Player

Movies ・ 1992

Avg 3.2

映画会社の若き重役グリフィン(ティム・ロビンス)は、スノッブなVIP生活を満喫していましたが、ある日のこと、彼のもとに"全ての脚本家に代わってお前を殺す"という脅迫状が届きます。 犯人を突きとめようとするグリフィンは、以前に企画をボツにした脚本家と会いますが、口論の挙げ句、この脚本家を殴り殺してしまうのです。 そして、その恋人(グレタ・スカッキ)を横取りし、助手をクズのように扱い、まるでスリラーのような展開を見せますが、実はそうではなく、"ハリウッドの打算と偽善"を暴いた風刺映画なのです。 かつて、「M★A★S★H」で軍隊というものを痛烈に皮肉った、"ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男"と言われたロバート・アルトマン監督が、ハリウッドを相手にその裏の姿を暴き出して、シニカルに描いていきます。 パーティーや企画の売り込み、刑事(ウーピー・ゴールドバーグ)が浴びせる抱腹絶倒の質問を通して、本物そっくりの業界絵巻が繰り広げられるのです。 ジャック・レモン、バート・レイノルズ、スーザン・サランドンなど65人ものスターが自分自身を演じていることも、映画と現実の区別をあいまいにしていて、唸らされます。 そして、最大の皮肉は、ハリウッドの裏の姿を辛辣に描いたこの映画のおかげで、ハリウッド映画界では異端児扱いだったアルトマン監督が、世界中から絶賛され、見事にハリウッドへの復活を果たし、そして逆襲を成功させたのだと思います。 1970年代には、「M★A★S★H」や「ナッシュビル」などの即興精神に満ち溢れる傑作を世に送り出したアルトマン監督ですが、当時のハリウッドの"娯楽超大作路線"に合わず、長い間ないがしろにされていたのです。 しかし、この「ザ・プレイヤー」がハリウッドへの復讐でないことは一目瞭然で、確かにハリウッドの触れて欲しくない、痛いところを突いてはいるのですが、底意地の悪さといったものはあまり感じられません。 そして、冒頭の8分6秒間をワンカットで見せるシーンは、映画史上の伝説として残る長回しで撮っていて、あらためて、じっくりと観直してみても、その見事さに驚嘆させられます。 とにかく、アルトマン監督らしい、ひねりの効いた"軽快なジョークとアドリブの応酬"で、私のようなアルトマン監督を心から愛する映画好きを、大いに笑わせ、インパクトを与えてくれるのです。 なお、この映画は1992年度のカンヌ国際映画祭で最優秀監督賞(ロバート・アルトマン)・主演男優賞(ティム・ロビンス)、ゴールデン・グローブ賞の最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)・主演男優賞(コメディ/ミュージカル)、NY映画批評家協会賞の最優秀作品賞・監督賞・撮影賞、英国アカデミー賞の最優秀監督賞・脚色賞、インディペンデント・スピリット賞の最優秀作品賞をそれぞれ受賞しています。