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dreamer

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3 years ago

2.0


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Tentacles

Movies ・ 1977

Avg 1.8

この映画「テンタクルズ」は、「ジョーズ」の世界的大ヒットの影響で、そのおこぼれにあやかろうと、続々と公開された"魚介類パニック映画"の1本で、"トレンブル・サウンド方式"というどでかい音響効果で、劇場公開された作品だ。 この作品は、オリヴァー・ヘルマン監督のイタリア映画だというのに、主要な配役はジョン・ヒューストン、ヘンリー・フォンダ、シェリー・ウィンタースなどの大物アメリカ人俳優で、他の幾多の映画とはひと味違った出来栄えとなっている。 特に、冒頭のカリフォルニアの海岸で、母親がちょっと目を離したすきに赤ん坊が、タコにさらわれる場面の演出がなかなかいいのだ。 海辺にベビーカーを停め、日光浴している若い母親。 友人が車で通りかかったので、母親はベビーカーをその場に残し、道路を渡って友人の車に駆け寄る。 そして、少しの間、話し込む二人。 画面手前には母親のクロースアップ。画面の奥にはベビーカー。その間にある湾岸道路を、何度か車が横切る。 その度にベビーカーが車の影になる。 見るからに「あ、このベビーカーはタコに持って行かれるな」というのが、まるわかりの構図なのだが、何度か車が通っても、ちゃんとベビーカーは残っている。 それで、少し気が抜けた頃合いに、突然大きなトラックがフレームインしてきて、サッと通り過ぎた時には、もうベビーカーが消えているのだ。 これは実にうまい。タコの早技と演出テクニック、どちらもお見事だ。 だが、この映画でよかったのは、正直、この冒頭のシーンのみで、その後の展開は、あまり面白くない。 タコの全身は普通のタコを大きく撮って見せ、触手などの人間が絡む部分は巨大な作り物で、この特殊効果がうまくいっていないということと、それ以上にお話しの展開のつまらなさが致命的だ。 新聞記者のジョン・ヒューストン、海底で作業をしている会社の社長のヘンリー・フォンダ、事件に振り回される警部のクロード・エイキンスなどが、もたもたとしてパッとせず、巨大なタコがいるらしいとわかっても、なぜか警戒もせずに船を乗り回すなどストーリー的にも整合性を欠いているところが随所に見られる。 そして、この作品の見せ場となるべき、巨大タコと闘うクライマックスでも、ボー・ホプキンスとその相棒の海中での行動に、不可解な部分があり、ボー・ホプキンスが飼っていた二匹のシャチとタコとの死闘も画面が暗くて、具体的によくわからないという有り様だ。