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ジュネ

ジュネ

6 years ago

5.0


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For Sama

Movies ・ 2019

Avg 3.9

2020年62本目は、悲惨な戦禍にあるシリアの現状を生々しく映し出し、アカデミー賞長篇ドキュメンタリー賞にもノミネートされた『娘は戦場で生まれた』。 ------------------------------------------------------------ シリアのドキュメンタリーはこれで4本目となりますが、何度見てもあまりに悲惨な光景に言葉が出ませんし、凄惨な映像からは目を逸らしたくなります。今回はロシアとイラクの介入によって、シリアの観光都市でもあった「アレッポ」が跡形もなく消し飛ばされていく過程が鮮明に映し出されます。今更ながらロシアがわざわざ干渉する理由がさっぱり分かりません。こんな非人道的な行為をして何の得になるんでしょうか。 ------------------------------------------------------------ 爆心地となっているアレッポの様子はホワイトヘルメットの活動を描く『アレッポ 最後の男たち』でも目にしましたけど、本作の方が見ていて何倍も辛かった。何故かって本作の主人公は何の罪もない、ただこの地に生まれたというだけで殺されていく「子どもたち」だからなんです。カメラを回し続けるワアドさんの娘だけではなく、たくさんの少年少女の暮らしぶりが記録されており、彼らの死をも目の当たりにしなければなりません。相当にしんどい映画です。 ------------------------------------------------------------ 劇中では息子を失った母親が「撮影して。世に知らしめてほしい。」と泣き叫びます。子どもたちは年端もいかない年齢にして既に「クラスター爆弾」という言葉を当たり前のように使い、爆撃音にびくともしません。あまりに悲しいけれどこれが現実なんです。彼らがやがて復讐の念に駆られ、次のテロリズムを生むことが最大の悲劇だと思います。 ------------------------------------------------------------ 今まで私は現状を知ろうと努力してきました。でも、それだけでは足りないことを思い知らされます。そこから一歩踏み出すため、自分が何をすべきか考える努力をしなくてはいけませんね。