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kom

kom

6 years ago

2.5


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Air Doll

Movies ・ 2009

Avg 3.1

映像や演出はとても美しかったが、肝心のストーリーに全然乗れなかった。 とにかくセットや景色の色彩感覚が非常に素晴らしく、どのシーンを切り取っても絵になる美しさ。さり気なく映る小物類から細かい設定も垣間見え、とても丁寧に作ってあるのは間違い無い。主演のペ・ドゥナも美しい。 ただ、結局何だったんだこの話は、という印象。そもそも冒頭のシーンで、板尾はめちゃくちゃ主人公の人形を可愛がっているように見えた。服を着せ、食卓に座らせ話しかけ、一緒に近所の公園に出かけたりする。行為の最中も綺麗だ、と繰り返す。主人公は自らが"性欲の代用品"であることを何回も強調するが、少なくとも冒頭の段階では全然そんな風に見えなかった。そのため、主人公がARATAに恋をするシーンも、結局はイケメンか、という気持ちにしかならなかったし、まるで汚いものでも摘むように板尾を扱うシーンを見てとても悲しくなった。突然人間になった主人公を見た板尾が動揺して酷いことを言ってしまうのだって、その後彼は必死に主人公を探し回っていたし、そこからでも関係性は築けたのではないかと思ってしまう。板尾マジかわいそう。 あと、ファンタジーとはいえ、さすがにリアリティラインがめちゃくちゃすぎてちょっとイライラした。ARATAの現実感の無さも意味不明。無駄に登場人物(しかも豪華俳優陣)を増やして群像劇っぽくしているのもあまり功を奏していないように見える。 そもそもこのテーマなら、こんなに画面を美しくしない方がむしろ良かったような気さえする。テーマが所謂ダッチワイフであるにも関わらず、余りに品が良すぎる。ダッチワイフ職人がオダギリジョーって、んな馬鹿な(しかも安物のはずなのにハンドメイド)。もっと下品なところはとことん下品にした方が心に来る作品に仕上がったと思うのだが、まぁ万人受けしなくなるか。