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ジュネ

ジュネ

8 years ago

4.0


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A Fantastic Woman

Movies ・ 2017

Avg 3.2

先日のアカデミー賞で見事、外国語映画賞を受賞した一作。2月・3月はやたらとLGBT問題に言及した映画が多い印象ですが、主役を演じるダニエラ・ヴェガ自身がトランスジェンダーであるという点において、説得力は段違いです。 マリーナは何一つ難しいことを要求していません。愛する人と平凡に暮らし、別れが訪れた時には「さよなら」を伝えたい、たったそれだけのことです。たったそれだけのことが何故ここまで難しいのか、彼女が受ける仕打ちを見るたびに息苦しくなります。 劇中、彼女はまるで怪物のように扱われ、人としての尊厳を徹底的に踏みにじられます。そんな彼らを見ていると心の底から侮蔑したくなるのですが、果たして自分自身がこの時代この国に生まれていたならば、清廉潔白とした態度で彼女と接することができただろうか、と疑念が頭をもたげます。 差別や偏見の恐ろしさ、平等という言葉の重みを教えてくれる映画・ドラマ・音楽・本が爆発的に増えたのは、本当にここ数年の話です。私たちはそんな時代に生まれついたことをもっと感謝しなければならないのだと、気が引き締まる思いにさせられました。