
ジュネ
7 years ago

Under the Silver Lake
Avg 3.0
『イットフォローズ』で大ブレイクを果たしたデビッド・ロバート・ミッチェルが手がけた最新作は、ハリウッドを舞台にまるで酩酊状態のまま書きなぐったシナリオをひたすら読まされているような、トンデモ摩訶不思議な冒険談でした。 しかし、それに反して見終わったあとの余韻は妙に爽やかで、監督作でもある『アメリカン・ スリープオーバー』に通ずる青春映画の趣を感じます。全編を通じてヒッチコックやデビッド・リンチ、トマス・ピンチョンに対するリスペクトが感じられる点は皆さんご指摘の通りで、何が現実で何が妄想かは各々の解釈次第。幾通りもの見方が可能な映画だと思いますし、デビュー三作目でこんなシネフィルを歓喜させる怪作をぶちかましてくるとは、やっぱり只者ではありません。 主人公のサムはとにかく現実逃避ばかりして自分が成功できないことの理由を探し、あげく自分より下にいる人間を見下す最低の奴なんですけれど、どうしても嫌いになれない人物です。それは私自身が夢破れ志半ばの怠惰な生活を送っているからだと思うんですが、そういう人にとっては高確率でトラウマスイッチと涙腺を刺激される一作になることでしょう。