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星ゆたか

星ゆたか

1 year ago

3.0


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Movies ・ 2020

Avg 3.4

2024.10.9 アメリカ同時多発テロ事件(2001.9.11)の約7000人もの犠牲者と遺族に対する補償金。 その分配に於ける国家的大事業を担当したケネス·ファインバーグの回想録の映画化作品。 直接関わりはないが、関心は高い一般(マスコミ視聴者)の私のような人間にとって。 なるほどその突発的事件で身内を失くした人々にとっては。 その喪失感からくる怒りの矛先が。 お金で解決しようとする考えにはまず反発。 金は欲しくはない訳じゃない。 ただその前にこの悲しみ怒りの心情を聴いてくれという複雑な想い。 特に訴訟裁判の盛んな米国に於いては。 その複雑な思いの矛先である。 その【提訴】をいかに取り下げるかが問題で。 しかも1度に脅威的金額がからむこのような国家的事件においては、最大の難題となるのだろうなと、まず感心してしまった。 映画の開巻はマイケル·キートン演じるケネス·ファインバーグの日頃の優れた業績ぶり(大学講師も含め)を描き。 続いて彼のあの日の事件を、当時の列車内からガラス窓をとうして知る編集は中々スムーズでいい。 政府は航空会社や貿易センタービル等の遺族提訴が殺到し、一大事を懸念し。 基金を立ち上げ、提訴権放棄と引き換えに賠償金を払う法案を押しとうす事に。 ケネスの所へ直接、大統領が電話してきて。 特別管財人任命(国への忠誠と多少の名誉心の為無報酬)に期待をかける描写(音声だけ)も面白い。 第1回の説明会では案の定、多くの遺族が反発。 2年後の12月までの期限に賠償金申し込み期限を提示するが、たちまちこの事業に暗雲の予測が。 それでも最初は、ケネスの部下のこの基金メンバーが。 1人1人の遺族と対面し。 個々の被害者の給料や家族構成·事情を聞いていった。 しかし『ケネスの賠償金の計算式は間違っている』とするチャールズ·ウルフ(スタンリー·トウッチ)代表に賛同する遺族が多く。 そこでケネス本人も聞きとりに加わり。 遺族の心情に寄り添う様になる。 すると犠牲者の中には色々の事情があることが次々明らかになっていく。 まさにプライベートの域に踏み込まざるしかなくなるのだ。 そんな中の一例。 息子は平常で決してゲイではないとする両親。 更に相手側の男性が同性愛を認めぬ州の出身で賠償金が払われない。 あるいは消防士の兄弟で。 犠牲者の弟には不倫の相手に子供の姉妹まで外にいた事が判明。 夫を失くした悲しみに浮気相手に子供までいたショック。 兄は弟をかばい、妻も薄々浮気には感ずいていた経緯。 最初は弟の妻は賠償金受け取りを拒んでいたが。 やはり妻は夫を愛していて。 最後にはその姉妹に賠償金を貰えるようにして欲しいと言ってくる。 ただ期限まで3週間前になっても。 全体的には36%で目標の80%には遠く及ばない。 そこでケネスはチャールズに真意を伝え。 彼に賛同する人達に”提訴放棄-賠償金受け取り“に納得してもらう事に。 そしてようやく、申請95%にたどり着く。 結局5560人に公的資金から70億ドル超を支払れた。 またこの基金は2011年·2019年に再開延長が決定した旨を最後、クレジットに表示される。