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2020.9.21.162 ネタバレあり “恥の多い生涯を送って来ました”で始まる“人間失格”。原作未読だけど、マンガで読破シリーズでは読んだことがある作品。どうも“人間失格”っぽくないな~(太宰治らしくはあるけど)と思いながら観たが、どうやらこれは“人間失格”を映画化したものではなく、酒と女に溺れた太宰治が“人間失格”を書くまで(と、その後の心中)を映画化したものだったようだ。まあ“人間失格”は半分自伝のようなものらしいから、小説でも描かれているような内容ではあるけど。太宰の暗く光る魅力に寄ってくる女、寄ってくる女を可愛がっちゃう太宰。映像がキレイなのと、小栗旬演じる太宰がイケメンなため、なんとなく劇的で美しく映るがどうも太宰は苦手だ。とは言え、この作品を観てから原作を早速読み出したり、太宰について検索をしちゃうのは、やはり太宰の魅力なのかもな(数奇な生涯も含め)。作中、三島由紀夫が現れて「私はあなたの作品が嫌いだ」と面と向かって言い放ち、太宰が「そんなこと言ったって、こうして来てるんだからやっぱり好きなんだよな」と返す場面があるが、映画では盛ってあるとは言え実際にあったことらしい。三島由紀夫の太宰批判も調べてみるとおもしろい。いま三島由紀夫の“潮騒”“金閣寺”を読み終えたばかりで、なかなか感慨深い。なんだかんだタイムリーな映画だったな(余談) 「人間は恋と革命のために生まれてきた」 「大丈夫、きみはぼくが好きだよ」 2020.9.22.原作読了
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