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【ネタバレ】 3.7〜3.8点。 安藤サクラの繊細な演技力が素晴らしかった。泣き方や自転車のこぎ方など、どこを取っても隅々まで一子だった。 主人公一子の目には、ボクシングの殴り合ったり、肩を叩き合ったり...というところが「人生」とか「人間」みたいに映ったのかな。それで憧れを抱いたんだと私は思う。 一生懸命ぶつかって最後は敬意を払う。そういう所にカッコよさとか美しさを感じたんじゃないかな。 一子は今まで見下されたりぞんざいに扱われてきた。それを思い出して心の底の悲しみや悔しさ、憎しみを拳でぶつけた。 試合(←人生のこと)で1度でいいから勝ちたい。 その姿を見てもらいたい。 ということだったのかな〜。 でも、人生はそんなに甘くないよ、と。 ものすごく痛い。痛いけど生きてるって感じがするでしょ? というメッセージを感じた。 家に引きこもってひたすらゲームの中で殴り合っても痛みは感じない。 親にお金をもらってコンビニで好きなものをいっぱい買って食べられるけど、別に美味しいとも思ってない。惰性。 好きな男が「風邪に...」と言って雑に作ってくれたクソデカい肉の塊は、食べにくいし、美味しくないし、意味もわからんけど、そっちの方がよっぽど嬉しい。 そんな男にも急に捨てられた。 バイト先のキモウザいおっさんにレイプされて最悪だし、初めてだったから死ぬほど痛かった。 憧れだったボクシングの試合も、ものすごく痛かった。 現実は呆れるほどに痛い。 恵まれていたけど、何も感じず生きてる心地がしなかったニート時代。 痛みもあるけど色々感じながら自分の足で立ってボクシングに本気になれる今の方が気に入ってる。 別に観たらモチベーションが上がる映画じゃないけど、じんわりと共感するものがあった。
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