
𝓡 ♡
3.5

The Witches
Movies ・ 2020
Avg 2.8
「チャーリーとチョコレート工場」などで知られる児童文学作家ロアルド・ダールのベストセラーを、アン・ハサウェイ主演、ロバート・ゼメキス監督で映画化。 事故で両親を失い、祖母に育てられることになった少年。 あるきっかけで、祖母とともに豪華なリゾートホテルに宿泊にすることになるが、そこで子ども嫌いの邪悪な魔女たちに遭遇してしまい・・・。 まず、色鮮やかで華やかなファッション、レトロな風合い漂うインテリアといった、世界観が素晴らしく、観ているだけでワクワクしてくる。 そして何より、アン・ハサウェイの怪演ぶりがすばらしく、彼女のはっきりとした目鼻立ちを強調する「魔女メイク」とスタイルを際立たせるファッションも含めて、彼女の新たな魅力を見事に引き出したキャラクターだった。 本作の魔女たちはとことん「悪」として描かれており、容赦ないやり方に少しおののいてしまう部分もあるけれど、ダークな中にもどこかコミカルで、重たくならない絶妙なバランス。 子どもたちが迎えるクライマックスは、子ども向けとしては少しビターで意外。 だけれど、すべてを拒絶し自分の思うように変えてしまおうとする魔女と、悲しみや変化を受け入れその中で工夫して生きていこうとする子どもたちとの対比、そしてそれぞれに待ち受ける結末には、現実で生きていく子どもたち、ひいては大人たちに向けた強いメッセージを感じた。 ー総評ー 子ども向け作品であるのでグロテスクさやダークさも突き抜けすぎず、あくまで楽しめる範囲。(ただ、やはりお子さんは怖さを感じるかもしれません。) ストーリーや結末ふくめて、ファンタジーなのに現実的な要素もあって面白く、大人の方が楽しめそうな作品だと思います。