
cocoa

Moonlit Winter
Avg 3.6
韓国で高校生の娘と暮らすシングルマザーのユンヒ(キム・ヒエ)。 そのユンヒの元へ今は小樽で暮らすジュン(中村優子)から手紙が届く。 「ユンヒへ」と始まるその手紙で20年以上 音沙汰のなかった2人の運命が動き出す…そんなストーリー。 静かな映像と少ない台詞、小樽の雪深い静寂さにとても引き込まれる。 手紙を投函したのはジュンと暮らすマサコ伯母さん(木野花)。 手紙を勝手に読んだのはユンヒの娘セボム(キム・ソヘ)。 この2人のちょっとしたお節介がユンヒとジュンの心を雪解けのように動かす。 2人の関係性は初めはわからなかった。 ジュンが友達リョウコ(瀧内公美)に向ける厳しい言葉。 今までの人生で押さえていたある気持ちから何となく推察できた。 ユンヒとジュンの抱えてきた悲しみは最後に小樽の橋の上で氷解するようだった。 言葉はいらないし、ユンヒの流す静かな涙でグッと伝わってきた。 ジュンの両親が離婚した時に「お父さんの方が私に関心がなかったから」と父を選んだ気持ちがとてもわかる。 ユンヒの娘セボムが親の離婚時に「パパより寂しそうだったから」と母親を選んだのも子どもながら偉いな。 韓国から日本に来たジュンが決して楽だったとは言わないが、あの当時 日本以上に家父長制が強く、さらに同性愛には厳しかったはずの韓国。 大学進学は兄だけで女は未来を選べない。 ユンヒはジュンとの関係で親から精神科を強いられたり無理やり男性と結婚させられた経緯がある。 (でも元夫の再婚を心から喜んだユンヒには救われた) 何だか全編が美しく透き通っていた印象。 まるでガラス細工の作品のようで壊れやすいが輝きは変わらない…そんな素敵な韓国映画でした。 ちなみに… ジュン役の素敵な中村優子さん。 竹野内豊とのダイワハウスのシュールなCMの印象が強い。 今作では心の機微までしっかり演じていて良かったです。