Equinox Flower
彼岸花
1958 · Drama/Comedy · Japan
1h 58m
©︎︎1958/2013 松竹株式会社



Later in his career, Ozu started becoming increasingly sympathetic with the younger generation, a shift that was cemented in Equinox Flower, his gorgeously detailed first color film, about an old-fashioned father and his newfangled daughter.
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邊見 猛
5.0
This may contain spoiler!!
星ゆたか
4.5
2022.9.18 【座談会レビュー】第18回 季節がら真紅の彼岸花(曼珠沙華)が目に止まったので。 邦画史上燦然と輝く、日本の至宝小津安二郎監督の初のカラー作品です。 星ゆたか、光みちる、風かおる、雲かすみ、雨みつおの面々でお送りします。 どうぞ宜しく😃✌️ (星)昭和33年の大ヒット作品。この年は映画観客動員史上最高の11億2700万人の記録です。翌年より少しずつ減少、テレビ時代に入ったと言われてます。 ちなみにこの頃から60年以上過ぎた現代、ビテオ・ネット配信という状況の中、単純に映画館に足を運んで見る人の数はこの頃の1割、一億人台とされています。いかに昔は多くの人が年に何回も映画を観に行っていたかということです。 この時代は映画入場料金が平均80円弱で本作は2億9千4百万円という数字を上げてます。あの東京タワーが完成した年でもありました。 脚本は「晩春」(1949年)以来のコンビ野田高梧さんとの、いつものオリジナルではマンネリズムになるとの小津さんの見解から。親交の厚い小説家・里見とんさんにまず小説を書いてもらい、後は映画用に二人で脚色したらしいです。 もっとも「宗方姉妹」(1950年)(新東宝)も大佛次郎原作の脚色でした。 (こちらは珍しく高峰秀子さん・上原謙さん~加山雄三さんのお父さんですよ も出演) (光)一般的には国産でフジ・サクラ 外国のイーストマン・コダックのカラー・フィルムの使用が多いなか、渋い抑えた色調のアグファ・カラー(ひろさんのレビューによる所だとドイツのフィルムだそう)を使い、赤いヤカンを画面の片隅に配置する所や、特に女優陣の衣装の色彩に実にイイ味を出してます。撮影は戦前の1937年(昭和12年)「淑女は何を忘れたか」以来信頼してる厚田雄春さん。 (風)始めは白黒映画を予定していたけれど、邦画界の五社協定の取り決めで、大映の看板女優の山本富士子さんを借りての起用。 その美しさを際立たせるためにカラー撮影となったそうです。 そのため松竹の小津さんはこれ以降ずっとカラー映画です。翌年その大映で約束(山本富士子さんを借りた代わりに大映で一本)の「浮草」を製作してます。 本作の三人の若い娘の三様の結婚話という内容にも、カラーの華やかさは成功してますね。 (雲)中心になるのは佐分利信さん田中絹代さん夫婦の長女、有馬稲子さんの結婚話です。(有馬さんは24歳でした) 両親がこの23歳の縁談話に気をもむ中、突然父親(重役)の会社に『娘さんとの結婚を承諾して下さい』と相手がやってくるので、大いに機嫌をそこねて意固地になってしまうんです。 娘も順序を無視した彼に『私に先に言わないで、どうして父に!』と憤慨します。彼女より10歳年上の彼、急に転勤話が決まり、どっちにしろ結婚の意志が二人決まっているなら、話は早い方がいいと強行手段。 演じるはその前年小津さんと木下恵介監督・両男性の異色(二人共に独身のため)媒酌人で結婚式を上げた佐田啓二さん。(当時31歳) (雨)他人の結婚話には寛大な態度の55歳の父親なんですが。 こと自分の娘となると話は別。 ここに同窓生の笠智衆さんが、娘の久我美子さんが男との同棲のため家を出てしまったと、話に来ます。バーに勤めてるのでついでの折り、様子を見て来てほしいと。 またさらに懇意にしている京都の旅館の娘が、母親が結婚話にうるさいと(山本富士子さんが娘)やはり親と娘の考えの違いを訴えてくる訳です。そこでは他人ですから冷静に一般の大人の考えを語るのが佐分利さんの父親です。演じた佐分利さんも田中さんも当時実年齢は49歳でした。 (星)そこで佐分利さんと田中さんの夫婦喧嘩になりました。 『貴方の言動は矛盾しています 』と。『矛盾の総和が人生だと言う学者だっている』と夫は懸命に言い返しますが、明らかに形勢不利です。 いつもは穏やかで夫をたてる妻(49歳)ですが、『結婚式には俺は出ない』とまで言う夫に、堪忍袋の緖が切れました。 演じた田中絹代さんは同年「楢山節孝」(木下恵介監督)「悲しみは女だけに」(新藤兼人監督)で女優賞を受けていて、まさに充実し輝いていた頃でしたね。 そしてさらにこの父親の“矛盾”を逆手にとって山本富士子さんが“芝居”を仕掛け、まんまと、“結婚は本人達の自由”という言葉を引き出しました。ここはまた山本富士子さんの見せ場です。 またこの富士子さんと稲子さんが望まぬ縁談を無理強いされないように“共同戦線“の約束の指切りをする場面。 『ギリ‥‥‥ギリギッチョン、ボ』 『銀のカンザシ十三本。破れたイカキに血ィ三杯、家三つ蔵三つ~。そういいますのや』(ゆ‥び‥きり) 『おおきに』二人笑う。イイですねぇ。 (光)しかし小津さんの作品の中でもこの作品は《笑い》の場面がタップリありましたね。 まず父親世代・同窓生同士の《笑い》。 屈託のない洒落なそれ。根底には共に人生をここまで送ってきたもの同士の 労りを込めた《笑い》です。 そんな中でも特にあの浪花千栄子さん(当時50歳)の旅館の母親は絶品です。いつも話始めると長いと分かっている佐分利さんも田中さんも、憎めない相手ですけど、それぞれトイレに立ち、話を中断させようとしたりします。 また望まない来客に早く帰って欲しい時の“おまじない”、自分に当てられた 箒の逆さ立てなんて、何のその。 浪花さんがその箒をしっかり、何知らぬ顔でチャンと立て直す所のこの動きは、スゴイ!。“お笑いのさん膳立て”を踏んでのギャグ。ここでもホップ・ステップ・ジャンプの笑いの構築、同窓生の笑い同様、是非堪能して下さい。 見事です、笑っちゃいました。 (風)大映の社長さんは始め山本富士子さんの脇役扱いの役柄に、不満を抱いて脚本の書き直しを言ったそうですが。 結果的には品のいいお茶目っぷりを巧みに、美しさの上に引き出されて小津さんからも大絶賛されました。当時山本富士子さんは26歳でした。 《立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は 百合の花》 日本古来の花に例えての美人の定義。 ちなみにローアングル撮影の小津映画感覚から言えば、富士子さんは差し当たり、大輪の牡丹でしょうか。 浪花千栄子さんとの京都弁の漫才的掛け合いは最高です!✨。 (雲)このタイトルの彼岸花って、結局田中絹代さんの母親像のことにダブらせているんだと思います。 小津監督は生涯独身で、最後まで母親と二人暮らしで、監督が60歳の誕生日(1903年12月12日)に亡くなる数年前に母親を看取ってます。 この作品の母親像は、父親と娘の間に入って時にナダメ、時にイサメます。まるで慈母のようであり、父娘の和解の様には童女のように喜びます。どこか小津さん自身の母親を思い描いてるんじゃないでしょうか。 (雨)母親の娘に言うセリフ。 『長い間には色々なことがあるものよ。そりゃ今は若いから、お互い好きでいいだろうけど。先々どんなことがあるか分からない。私達だって初めから幸福だった訳じゃない。ずいぶん苦しいことだってあったのよ。お父さんそれを心配してるのよ。ねっ 分かるわね。ね 』 泣いている娘に精一杯の笑みを浮かべながら、優しく語り含める姿は。 まさに凛と輝き咲く彼岸花そのもの。 この彼岸花には〔はみずはなみず〕という名称もある。意味は葉と花が別々の時期にあり、彼岸花は花が先。花は葉をみず、葉は花を見ない。親と子供の関係に当てはめられるか。(けれどこの彼岸花は有毒種の植物なので扱いは慎重に。) またこの母親は戦争は嫌だったけど、防空壕で家族が一つになったあの時は懐かしいとも。戦後核家族化が進みバラバラになっていく傾向を危うんでいるんでしょうね。事実この母親すら、普段は仲良く家族の暮らしをしていても、娘が結婚を決めた相手がいることをまるで聞かされてなかったんですから。 (星)先日テレビの〔徹子の部屋〕に、この作品の前年の暮れに生まれた(小津監督が媒酌人を務めた)佐田啓二さんの長女中井貴恵(中井貴一さんの姉)さんが(61歳)出演しました。母親は大船撮影所前のレストラン・月ケ瀬の主人の姪・杉戸益子さん。あの「キネマの神様」(20)(山田洋次監督)で若かりし頃の永野芽都さんが演じた女性のモデルです。 お父さんの佐田さんは1964年の8月に38歳の若さで運転手の過失の自動車事故で亡くなったんですが。 貴恵さんが三~五歳の頃、小津監督と往復書簡をしていて、それをテレビで見せてましたが、(まさに涙が出るような)子供に向け書かれた絵と言葉の書簡に、子供のいなかった監督の思いが忍ばれました。小津さんは佐田さんの前の年に亡くなっているんです。 そんな訳で話が彼岸の時期のせいか、故人を忍ぶ内容になった所で今回も打ち上げです。 どうもありがとうございました。
いやよセブン
5.0
父(佐分利信)、母(田中絹代)、長女(有馬稲子)、次女(桑野みゆき)の一家に長女の恋愛結婚でひと騒動が持ち上がる。 これに絡むのが仲のいい京都の料理屋の女将(浪花千栄子)とその娘(山本富士子)、同窓生(笠智衆)とその娘(久我美子)。 娘が見合い話を蹴って、実は好きな人がいて結婚したいと言い出し、うろたえる父親は猛反対するが・・・。 小津安二郎監督のカラー作品で、柿色がふんだんに出てくる。 オーソドックスなホームドラマだが、退屈しない。
DAG
4.5
ぬぅ、 ねこちゃん、たまんねーな。 山本富士子様は美し過ぎやしませんかねぇ。 小津のやっさんはカラーでめっちゃ張り切ってるよ! 今回も小津銀河だねー。 デコちゃんの妹、どこかで見たことあると思ったら 青春残酷物語の桑野みゆきさんだね! かわいいなぁ!おい! 絹代たんがラジオの三味線?でノッてるとこが 実にキュートだよ!? どうなってんだ昭和。
しじらみ
4.5
やはり泣いてしまう。全ての女性が自らの人生を自らの選択で歩んでいく。 小津に結婚式を撮らせたら右に出る ものはいないっすね。 やかんが赤い鞄も赤い。水色のワンピースに赤い鞄て可愛い。
りょくう
2.5
210
ひろ
3.5
「極楽とんぼ」の作家・里見とんの原作を、監督・小津安二郎、監督と野田高悟の共同脚本によって映画化した1958年の日本映画 ・ 大手企業の常務である平山渉は、旧友の河合の娘の結婚式に、同期仲間の三上が現れないことを不審に思っていた。実は三上は自分の娘・文子が家を出て男と暮らしていることで悩んでいた。平山は銀座のバーで働いている文子の様子を見に行く。その一方で平山は長女・節子の良縁に思いをめぐらしていたが、突然会社に現れた谷口から節子との結婚を認めてほしいと頼まれ…。 ・ 父親と娘、娘の結婚は小津作品に何度も描かれているテーマ。しかも、娘の結婚に反対する父親というのは、いまだに続く普遍的なテーマだ。幾度となく描かれてきたテーマで、内容も予想がつくのに、小津作品はやはり想像を超える。小津調と言われる独特の演出が映し出すのは、人間の表面だけでなく、見えないものも映し出しているように思える。 ・ 小津監督初のカラー作品ということで、気合いが入っていただろう。映像作家にとってモノクロからカラーへの移行は、無限の可能性を感じたに違いない。わざわざ赤が映えるドイツのフィルムを使っていることからも気合いの具合がわかる。赤をポイントで使っていた小津監督の原点となる作品だ。 ・ 佐分利信の典型的な厳格な父親はイラッとするもののうまかった。昭和の大女優である田中絹代の母親役は貫禄があった。女性の映画界における地位を高めた偉大なる人である。中井貴一の父親である佐田啓二や小津作品に欠かせない笠智衆も安定感がある演技だった。 ・ いつもなら原節子がやりそうな長女の役を有馬稲子が演じているが、松竹のトップスターらしい華がある女優だから文句なし。大阪の口うるさい佐々木初も杉村春子が演じそうな役だが、浪花千栄子が演じている。オロナミンCのホーロー看板に写っている人です。 ・ そして、松竹の作品なのに大映のスター女優・山本富士子が出演している。昭和の美人の代名詞と言われただけあって、スクリーンに存在するだけでオーラを感じる女優。出演の見返りに、小津監督は大映で映画を撮った。 ・ このように、昭和の映画界は監督も俳優も映画制作会社の専属であることが多かったので、監督や出演している俳優でどこの会社の作品か大体わかる。小津監督クラスの人になると、他の会社の俳優を使ったり、他の会社で作品を作ったりもしていた。こういった昭和の映画界の仕組みを踏まえて作品を観ると、より楽しめるんじゃないかな。
松井
5.0
見事にやっつけられる、お父さん
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